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新月の闇 満月の光
第7章 ルビーとエメラルド
結芽side🌸
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挑戦的な、貴方の瞳。
かき上げられる、絹糸のような髪。
澄んだグリーンの瞳が射抜くのは、私では無く、目の前の勘違い男。
そりゃ、ね。
私はうぶな方では無いよ。
男だって、真紘さんだけだけど、知ってる。
けど、それが男慣れしている事と、イコールで結ばれているかと言えば、私に限って言えば、そうじゃない。
男の人に慣れているかと言えば、私の場合は、全然、全く慣れて居ない訳で。
結果、
緊張していてカチコチになってしまう。
顔なんて、ひきつりまくり。
合坂君はね、そんな私にはお構いなしで。
あろう事か、首にキスまでして来た。
思わず身をよじれば、助け舟のように真紘さんの声が響いて来たの。
合坂君は、『挫折』を経験した事が無いのね。
だからあんなに傲慢に成れる。
だからか、真紘さんは彼に厳しく当たった。
「合坂、目ぇ見開いて、しっかり見てろよ。お前と俺の違いを………… 」
「はぁ?! 言ってろよ、お手並み拝見してやるから」
合坂君の捨て台詞。
けど、私には聞こえない。
何故なら、真紘さんに釘付けだったから。