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新月の闇 満月の光
第7章 ルビーとエメラルド
実はね、前から思ってた。
真紘さんは、凄く色気って言うか、色香、の有る人だって。
男慣れしてない私でも、その半端無いだだ漏れの色気と、sexアピールにドギマギさせられてしまう。
そんな色気を気持ちひとつで見え隠れさせてしまうなんて…………。
凄いな、なんて思った。
私、女なのに…………。
真紘さんのプロ意識に、改めて脱帽して。
プロの俳優になれるのに、逸れを目指さず、一塊のサラリーマンをやってるのだから、人は、解らないわよね。
そんな考え事をしている間に、真紘さんが目の前に立った。
「真紘さん…………。ありがとう御座います」
先ずは最初に、感謝の言葉を述べる。
だって、本当に困っていたのですもの。
「ん……? 俺は何もしてないよ」
「困り切っていた所を助けて頂きました」
私の言葉に、真紘さんが笑った。
「台無しになりそうなCM撮影を止めただけだよ……。礼は要らない。逸れより、何考えてたのかな? 結芽は……。あぁ、それと、始めまして。かな?
『Yume』さん。俺は、『mahiro』と言います。以後お見知り置きを」
そう言って、真紘さんは悪戯っ子のように笑った。
「此方こそ、宜しくお願いします。『mahiro』さん………… 」
私は、初対面の人に挨拶するように『mahiro』さんに接した。