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新月の闇 満月の光
第8章 夢一夜
今まで、数え切れない程交わり合って、恋人のキスも、身体の交わりも果たして来たのに、それでも、足りない。
一時も離れて居たくなくて。
真紘さんも同じ気持ちなら、どんなに嬉しい事かと思い描いて。
抱かれる事で、彼の心の変化を模索した。
愛しさが募る程、欲すれば欲する程、真紘さんの抱き方に愛情が見え隠れし始めた。
それは、嬉しすぎる兆候。
焦らず、ゆっくりと気持ちを態度で示す。
あぁ、貴方が好きだと。
貴方が好きなんですと…………。
焦がれる程に貴方を求め、心が貴方色に染まりたいと、泣くんです。
痛むのです。
そう、身体で、瞳で訴えて。
合わさった唇に、私から薄く開けば侵入してくる舌先。
逸れを私から絡め取れば、貴方の唇から艶めかしい声が漏れた。
私から攻め立てるのは、初めてだからかしら?
でも、形勢逆転。
そうよね、私は合図をしただけ。
《今すぐにでも貴方が欲しいの。真紘さん》
と………………。
だから、貴方は私を攻め立て始めた。
リードするように。
何時もより、優しく、強く、貴方は私を征服する…………。