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新月の闇 満月の光
第8章 夢一夜


「つっ………… 。もっ、駄目だっ、離せっつ」




そう言われて、大人しく真紘さんを離す私では有りませんよ。


中途半端は、いけません。


ヤルなら、『腹を括って最後まで』。


紅葉直伝です。


けれど、もし真紘さんが挿入したいと言うのなら、そっち優先でも良いよとは言われましたが………… 。


私は、真紘さんを奥まで飲み込みながら様子を伺う。


口の中のそれは、最初よりも何倍も大きくて、直ぐにでもはちきれそうで。




「結芽、果てるなら、お前のナカが良い………… 」




切なくて、切羽詰まった表情とでも言うのかしら。


そんな顔で、真紘さんは私を見た。


勿論、そんな表情は初めて。


少しずつ表情が戻っている、真紘さん。


この夜を越えたら、私達の何かが変わるかもしれない。


私は、そう考えながら自らの手で真紘さんを身体の中に迎え入れた。


何時になく猛る凶器を、難なく受け入れてしまう私の身体。


その狂暴さに、全てを飲み込んだ瞬間、甘過ぎる吐息と共にこぼれ出た私の言葉ですら、熱に浮かされたようで。




「はあぁぁぁ………… 。大っ……きい………」


「っつう……… 。くっ 」




真紘さんは、そう呻いた後、力強い動きで私を突き上げ始めた。


其処からの私は、羞恥心すらかなぐり捨てて、彼と同じ場所まで降り立った。


声に成らない声を上げ、髪を振り乱し、貪欲に真紘さんを受け入れて、貪欲に彼を攻め立てた。


文字通り、お互いを求めあった。




「結芽…………、激し過ぎ………… 」


「まだまだ足りないわ、もっとよ。もっと、真紘さんが欲しいっ、ちょうだいっ………… 」


「ん、幾らでもやるよ…………、夜は、まだまだ長いんだ………… 」




そう、私達の夜はまだ始まったばかり。



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