この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Vesica Pisces
第9章 太陽は静寂を焦がす
ベッドの反対側に潜り込んだ透が、重なり合ったクッションに凭れかかる。
くんっと腕を引っ張られて透の肩に頭を載せた。
「考えるくらいなら聞けよ、重いとかそんなのねーから」
顔に書いてあったのかと思うくらい透はお見通しだった。
『誕生日いつ?』
「6月6日」
『靴のサイズは?』
「28」
『好きな食べ物は?』
「カレー」
『カレー?だからさっき頼んだの?』
「カレーは毎日でもいい、どこで食ってもカレーはそこそこまともなのが出てくる」
『どこでもって、海外でも?』
「アマゾンの奥地でも」
透の手がうねうねとへびを模すと、ふふっと笑いが漏れる。
『じゃあ、嫌いな食べ物』
「豆腐」
思いがけない返答に笑みを隠せない。
「お前が聞くからだろーが」
グイグイと体ごと押されても、じゃれ合っている気がして嬉しいだけだ。
「敬語も禁止だからな、いちいち丁寧なのキライ」
うんと小さく頷いて、些細なことまで質問は続いた。
「お前寝なくていいの?明日も仕事だろ?俺は機内で寝るからいーけど」
夜中1時を回っていたけれど、寝るなんて勿体無かった。
「もう寝ろ」
強制的に布団を掛けられると、あっという間に瞼は重くなってしまった。
くんっと腕を引っ張られて透の肩に頭を載せた。
「考えるくらいなら聞けよ、重いとかそんなのねーから」
顔に書いてあったのかと思うくらい透はお見通しだった。
『誕生日いつ?』
「6月6日」
『靴のサイズは?』
「28」
『好きな食べ物は?』
「カレー」
『カレー?だからさっき頼んだの?』
「カレーは毎日でもいい、どこで食ってもカレーはそこそこまともなのが出てくる」
『どこでもって、海外でも?』
「アマゾンの奥地でも」
透の手がうねうねとへびを模すと、ふふっと笑いが漏れる。
『じゃあ、嫌いな食べ物』
「豆腐」
思いがけない返答に笑みを隠せない。
「お前が聞くからだろーが」
グイグイと体ごと押されても、じゃれ合っている気がして嬉しいだけだ。
「敬語も禁止だからな、いちいち丁寧なのキライ」
うんと小さく頷いて、些細なことまで質問は続いた。
「お前寝なくていいの?明日も仕事だろ?俺は機内で寝るからいーけど」
夜中1時を回っていたけれど、寝るなんて勿体無かった。
「もう寝ろ」
強制的に布団を掛けられると、あっという間に瞼は重くなってしまった。