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Vesica Pisces
第14章 太陽は静寂を切り裂く
その行為に心臓がぶわっと煽られた。

「あぁっ、きゃ…」

伽耶の身体を反転させると、同じように背中を濡らしていた汗を舐めあげてやる。

ぎゅうっと締まる膣壁に持って行かれないように、一層抽送を速めた。

「やっ、ぁっ、ああっ…るっ…やあっ…」

掠れ始めた伽耶の声に満たされながら、最奥まで突き上げると欲望のままに爆ぜた。

乱れた呼吸のままベッドに倒れこむ。

「…はぁ…」

勢いでベッドから起き上がって、部屋を出る。

キッチンの冷蔵庫からペットボトルを取り出すと、ちらりと階下を見遣った。

取り敢えず気配は無い。

飲み会の時ですら音が漏れることはないのだから。

部屋に戻るとまだ伽耶はベッドに倒れこんだままだった。

「ひゃっ…」

ペットボトルを頬に当てると伽耶は埋めていた顔を上げて、恨めしそうな視線を向けて来た。

「飲む?」

うんと頷く伽耶にぺットボトルを手渡す。

ごくごくと飲み干した伽耶からぺットボトルを受け取った。

仰向けに並んで寝転ぶと伽耶が腕を伸ばした。

『然くん、上手く行くといいね』

頷いて見せると、伽耶の手は続いた。

『いつか透のも見に行きたいな』

いつかは口にするのか。

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