この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Vesica Pisces
第14章 太陽は静寂を切り裂く
寝息を立て始めた伽耶を見つめる。
元カレか。
THEサラリーマンって感じの普通に感じの良さそうな奴だった。
何で別れたんだよ、全然わかんねー。
「人の気も知らねーで、気持ち良さそうに寝てんじゃねーよ」
指先でそっと頬を撫でる。
「いつかなんて…いつ来るんだよ」
頭の中を空っぽにして、ぼんやりと天井を見つめていたのに、伽耶の寝息に感化されたのかいつの間にか眠りに落ちていた。
目が覚めれば、そこに伽耶の姿は既に見えなくて、ダイニングへのドアを開けると3人はテーブルに着いていた。
『コーヒー飲むよね?』
目が合った伽耶がコーヒーを淹れにキッチンへ向かう。
「…へぇ、進むの早くね?」
嘉登はすっと体を斜めにしたけれど、未知が盛大にむせた事でどうやら間違ってなさそうだ。
「傷心の時に漬け込むとかどーなの」
「漬け込んでねーよ、タイミングを見計らってたんだよ」
はんっと鼻で笑って伽耶からコーヒーを受け取った。
目配せすると伽耶は破顔して、真っ赤になっている未知を抱きしめた。
昨日と今日は違う日だ。
何が起こるか誰にもわからない。
朝食をとると、嘉登と未知を見送る。
並んで歩いていた2人は曲がり角で手を繋いだのが見えた。
元カレか。
THEサラリーマンって感じの普通に感じの良さそうな奴だった。
何で別れたんだよ、全然わかんねー。
「人の気も知らねーで、気持ち良さそうに寝てんじゃねーよ」
指先でそっと頬を撫でる。
「いつかなんて…いつ来るんだよ」
頭の中を空っぽにして、ぼんやりと天井を見つめていたのに、伽耶の寝息に感化されたのかいつの間にか眠りに落ちていた。
目が覚めれば、そこに伽耶の姿は既に見えなくて、ダイニングへのドアを開けると3人はテーブルに着いていた。
『コーヒー飲むよね?』
目が合った伽耶がコーヒーを淹れにキッチンへ向かう。
「…へぇ、進むの早くね?」
嘉登はすっと体を斜めにしたけれど、未知が盛大にむせた事でどうやら間違ってなさそうだ。
「傷心の時に漬け込むとかどーなの」
「漬け込んでねーよ、タイミングを見計らってたんだよ」
はんっと鼻で笑って伽耶からコーヒーを受け取った。
目配せすると伽耶は破顔して、真っ赤になっている未知を抱きしめた。
昨日と今日は違う日だ。
何が起こるか誰にもわからない。
朝食をとると、嘉登と未知を見送る。
並んで歩いていた2人は曲がり角で手を繋いだのが見えた。