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Vesica Pisces
第19章 太陽は静寂に添う
ぐっと透の胸を押して倒す。

自由に動けるようになって箍が外れたように、はしたなく腰を振る自分がいた。

飲み込んだままの透の肉幹がイイところに当たるように動く。

なのに透がしてくれるような快楽には程遠い。

「…も…やあぁ…っ…」

どうしたらいいかわからなくなる。

「俺がいないとダメだろ?」

さっきからそう言っているのに、恨めしく透を睨む。

「全然怖くねーよ」

悔しいけれど、いつの間にか身体も心も透が必要なっていた。

「俺がそーしたの」

満足げな笑みを浮かべる透は、グッと腰を突きあげた。

「っはあぁん!」

透が突き上げるたびに体が跳ねる。

欲しかったものが際限なく与えられて、息も絶え絶えに悦楽の波に飲み込まれていく。

彷徨う掌をぎゅっと握られて、安心感も手に入れると体は快楽だけに堕ちていった。

容赦ない透の穿ちに身体がガクガクと震えだす。

「…っあぁ…あ、んっ…んんっ…はっ…あっ…ああぁー…っ…」

もう嬌声しか吐けない。

揺らされて、何度も堕とされる。

もうどうなっても構わない。

「…ハァ…ハァ…」

何度絶頂に押し上げられたか分からない。
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