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Vesica Pisces
第19章 太陽は静寂に添う
ゆっくりと嬲られる

「や、ぁっ…ね…あぁっ…っ…」

柔らかな舌が捏ねるように、撫でるように丹念にそこを愛撫する。

激しさはないのに、恥ずかしい部分を至近距離で見られている恥ずかしさと、粘膜同士が合わさる独特の感触が、悦楽を増幅させる。

時々尖らせた舌先が蜜穴に捩じ込まれると、腰が浮いてしまう。

透の両腕にがっちり抱え込まれて逃げられる筈もない。

「…っふ…ンンッ…はっ…アアッ…」

透の愛撫は止まることを知らない。

散々嬲られて、舌が離れた頃には枕が涙で濡れていた。

自分ではもう動かさなくなった脚を抱えられて、蜜口にひたりと尖先が当てられる。

「と、る…も、ぅ…アアッー…」

ぎゅうっと花芽を押し潰されたかと思った次の瞬間、透の熱槍が最奥まで突き刺さった。

背筋を瞬く間に駆け上がった愉悦のそれに一瞬意識が飛ぶ。

そのままガツガツと穿たれるままに身体が跳ねて、彷徨う手を透の掌に捕まえられ引き起こされると、透はそのまま止めどないキスを降らせながら、体を揺らし続けた。

「伽耶、忘れんなよ、お前は俺の–––…」

俺の…何?

こんな幸せな夜に、こんな時にズルいよ。
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