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Vesica Pisces
第20章 太陽の静寂
お見舞いに来た未知と和可菜と共にご飯に行く。
そこで妊娠を報告すると、2人ともただただ喜んでくれた。
「透さん、喜んでたでしょ?」
『うん、凄く』
写真に食い入る様に見入っていた透を思い出す。
「じゃあさ、もう一緒に住むの?」
海外を飛び回る透は、仕事の合間に帰国してあの家で過ごし、私はあの家で透を待っていたのが今まで。
透はあとは任せろなんて言ったけど…どうするつもりなんだろう。
透がいない時、聴こえない私一人でどうやって子供を育てるんだろう。
漠然とした不安は事あるごとに影を落とす。
「伽耶、私たちもいるよ?」
俯いた私の頬を未知が突く。
その一言が何よりの安心をくれる。
家に帰れば、家族も喜んでくれて、昌樹にいたっては絶対女の子だなんて早くもおじバカぶりを発揮していた。
そう、私は一人じゃない。
まだペタンコのお腹を触りながら眠りにつけば、夢の中では雪原で走り回る透を追いかける小さな影が3つもあった。
3人も居るなんて欲張りだなぁなんて笑ってしまう。
本屋に寄って色々な本を読みながら、でもまだ早いかななんて本を棚に戻したりして。
何も買わずに透の元へ向かった。
そこで妊娠を報告すると、2人ともただただ喜んでくれた。
「透さん、喜んでたでしょ?」
『うん、凄く』
写真に食い入る様に見入っていた透を思い出す。
「じゃあさ、もう一緒に住むの?」
海外を飛び回る透は、仕事の合間に帰国してあの家で過ごし、私はあの家で透を待っていたのが今まで。
透はあとは任せろなんて言ったけど…どうするつもりなんだろう。
透がいない時、聴こえない私一人でどうやって子供を育てるんだろう。
漠然とした不安は事あるごとに影を落とす。
「伽耶、私たちもいるよ?」
俯いた私の頬を未知が突く。
その一言が何よりの安心をくれる。
家に帰れば、家族も喜んでくれて、昌樹にいたっては絶対女の子だなんて早くもおじバカぶりを発揮していた。
そう、私は一人じゃない。
まだペタンコのお腹を触りながら眠りにつけば、夢の中では雪原で走り回る透を追いかける小さな影が3つもあった。
3人も居るなんて欲張りだなぁなんて笑ってしまう。
本屋に寄って色々な本を読みながら、でもまだ早いかななんて本を棚に戻したりして。
何も買わずに透の元へ向かった。