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妖魔滅伝・真田幸村!
第2章 本能寺の真実
もたらされる情報の多さに、幸村は目が回りそうになる。妖怪という存在が現であるだけでも驚きだというのに、さらにはその仕組みまで知る事になるとは思いもしていなかったのだ。
「つまり……女が駄目なら、男が必要だと?」
『その通り。男は、精を撒き散らし生命を増やすように出来ている。その力を吸収する事によって、儂は戦えるのじゃ』
「その精を与える役が、某だとおっしゃるつもりか」
『話が早くて助かるの。今回人を集めたのは、良い餌を探すためだったのじゃ。お主は皆が儂に気を取られている中、唯一和紗の存在に気付いた。精の相性が抜群なのじゃろうな』
吉継は咳払いして玉藻前を止めると、幸村に目を向ける。
「見返りとして、娘を嫁に与える。真田の家にとっても、うちとの繋がりは悪くないだろう。その代わり、妖魔を払うため――玉藻前に、精を与えて欲しい」
『ああ、精といっても死ぬほど奪う訳ではないから安心せよ。お主が身を任せておれば、儂が極楽の思いをさせてやる。好き放題この儂を抱くだけで嫁が手に入るのだから、これほど美味い取り引きはないぞ』