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17歳の寄り道
第10章 【村上編】急転
「つきあってない男とあんなことするの?」

白川は顔を赤らめて「私は好きだったもん…」と言う。

私は?

浅野も好きなはずだが…俺の思い違いか?

「えー…今の若い奴らはわかんねえ」

脱力し、シートに体重を預けた。
すると、自らの膝の上に置いた俺の手に、少しひんやりとした小さな感覚を覚える。

―――指?

今度は俺の手の甲にぺたりと手のひらが乗り、ぎゅうと手を握られた。しっとりとした手のひらから白川の緊張が伝わってくる。

そして、俺の耳元で奴は囁いた。


「ねえ…言って、先生」

こいつ…さっきまで、浅野が好きだって言ってなかったか。
…いや、それはこの際いい。

ふわあと甘い香りが俺の本能を刺激する。
連日妄想した弾けるような身体が俺にくっついている。

妄想ではなく、これは現実だ。
今日は抱きしめるわけには行かないのだ。止められる自信が俺にはない。

「せんせい…」

少し開いたピンクの唇が生々しく、俺を誘う。

その唇を見たくなくて、白川の身体を俺の胸に抱き寄せた。
くらくらするほどの女の匂いがして、反射的に太ももに指を滑らせたが、僅かな理性で身体を離した。

ジャケットのすそを引っ張る白川。
そんな目で俺を見るな。

「そういう事は…好きな男としなさい」

陳腐な台詞だ。白川は俺から目をそらさずに呟いた。

「私、村上先生好きだよ」

――好き?

怯んだ一瞬の不意をつかれ、白川は俺のズボンの上から硬さを増し始めたそれを触りながら、素早くジッパーを下げる。

「白川、やめろっ………」

俺はすぐ手首を掴んだが、白川の唇がトランクスの上からかぶりつくように動き、余りに卑猥な光景に、その手は緩んでしまった。

一気にトランクスをズリ下げられ、興奮していることが丸わかりなそれがブルンと飛び出す。
白川は頬を上気させながら、わくわくと期待に満ち溢れた子供のような顔をして俺のものを見つめていた。
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