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17歳の寄り道
第11章 【村上編】タブー
雑務を終わらせ、天文部の部室に急いだ。
部長の高田が面倒見のいい奴だから、俺もすっかり甘えてしまっていた。

観測会の説明などを終え、あとは買い出し係を決めるだけ。
じゃんけんをさせ、負けた奴を買い出し係にした。
高田と、もう一人の男子が負け、白川のみ全勝していた。
こんな時だけ運のいい奴だと思うと、ふっと笑ってしまった。

あれから元気に過ごしているのか気になり、他の部員を返し、雑用を頼むふりをして白川を残した。

何の用だろうと不思議に思ったのか、彼女はおずおずと俺の前まで来る。こうして見ると、久しぶりにまともに顔を見た気がした。

「元気?」
「うん。何?雑用って」
「ないよ。元気ならいいんだ」

雑用はなかったが、俺にはあるひとつの案が浮かんでいた。
この日の帰り、浅野の家に様子を見に行くつもりだったのだが、白川を連れて行ってやろうか?と。

寂しくなったら、俺とセックスをする。
そんな非常識で卑猥な約束を実現するより、浅野と関係を再び築いてほしいと考えた。

寂しさを埋めるのは俺の手じゃなくてもいいじゃないか。
白川も浅野も、お互い、好きなんだろ?


俺は、白川に浅野の話をした。
二人で連絡は取っていないようで、白川自身も少し戸惑っているようだったが、浅野を心配する気持ちは痛い程感じたので、放課後一緒に連れて行くことにした。

お節介をしている自覚はあった。が、これで二人がまた、つきあっていけるのなら、万々歳だろう。

安っぽい正義感を出して、無神経にそう思っていたのだ。





結果は―――。

浅野は家にいた。
薄着の中学生…高校生ほどの女と共に。
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