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17歳の寄り道
第11章 【村上編】タブー
俺と一緒に車を降りたはずの白川は、浅野が連れ込んでいた子の姿が見えたのか、無言でふらりと車に戻ってしまった。
その後ろ姿を見、焦りを覚えながら、浅野の家の玄関に立つ。

「浅野…学校休んで何してんだ」

ちらりとその女の子に視線を遣ると、その子は恥ずかしそうに胸元を隠して、家の中に入って行ってしまった。
浅野は動じずに、悪びれた様子もなくポケットに手を突っ込んでいる。

「何もしてねえよ。先生、なんで碧連れてきたの」
「お前を心配してたんだろうが!!!電話にも出ないで何やってた!!」

俺は、咄嗟に浅野の胸ぐらを掴んだ。
怒る権利もない淫行教師が偉そうに言えた事ではない。しかし、白川の気持ちを思うとつい手が出そうになってしまった。

浅野は、力のないぼうっとした目で俺を見ながら、小さく呟いた。


「俺、学校やめるよ。……母さんについて行くことにしたんだ。向こうの高校に入るかどうかはわかんねーけど…」


胸ぐらを掴む手が緩むと、浅野は框の上に崩れ落ちた。


「離婚…決まったのか?」

そう尋ねると、浅野はコクンと頷き、薄茶色の髪を揺らす。

「碧には言わないで。………明日は学校行くから」

それ以上は何も聞くなと言わんばかりの浅野に、何一つ言葉は出なかった。


「―――わかった。明日、待ってるよ」

それだけ伝え、俺は車に戻った。



白川は無言で助手席に座っていた。表情はしっかりしているが、傷ついているのは明らかだ。
浅野も、誰を連れ込んでるんだ。同時進行できるほど、そんなに器用な男じゃないだろう……!

「浅野、明日から来るって言ってたよ。巻き込んですまなかった」
エンジンを掛け、シートベルトを着けながら話すが、こんな日に連れてきてしまった罪悪感で、白川の顔が見られない。

少し間が置かれた後、
「…よかったですね」
と、静かな声が聞こえてきた。

白川の家まで送るか……。
手早く車を発進させ、少し走った所で、彼女が口を開いた。


「……村上先生の家に行きたいな」
「何しに来るの」

思いつきを遮るように言ったが、彼女は俺に身体を向け、懇願の口調で言った。

「この前の約束、忘れてないよね、先生…」

忘れてはいない。しかし―――

「……本気?」

俺の確認に、白川は迷いなく頷く。
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