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17歳の寄り道
第15章 【千晴編】17歳、須賀千晴
「あっ、先生!」

声を掛けると、先生は首をコキコキ鳴らして腕時計を見た。

「――早く帰れよ。もう暗いぞ」
「そうなんですけど、なんか先輩が私の事呼んでるから、行かなきゃいけなくて」
「呼び出し?こんな所でか?」
「そうみたいです。ちょっと行ってきます。用事終わったらすぐ帰るので」



その時、先生に会っておいてよかった。



体育館裏に着くと煙草の臭いがして、3人の先輩がいた。
煙草を吸っているのは一人だけ。全員面識はない。

「あ、ホントに来た~!千晴ちゃん」
「マジか、おいでおいで、ここ座って」
「可愛いじゃん。俺は碧ちゃんよりこっちだな」

二人の先輩が、私に手招きをして、間に座らせようとする。
絶対ヤバいでしょ、これ……!

「えっと…何の用ですか?」

東野君からの伝言だったから油断していた。こんな先輩と彼は普段つるまないだろう。
東野君より、浅野あたりと仲良さそうな……そんな面子。

「座れよ」

煙草の人が、顎をしゃくって私を呼びつけた。

「座りません……」

じりじりと後ろに下がるが、恐怖で膝が震えている。
は、走れるかな……これ……

「おーい、千晴ちゃん~。逃げんなよ~」
一人の大柄な先輩が立ち上がり近寄ってきた。よく見れば全員ガタイが良い。
全くこの人たちの顔を見たことがないのは、スポーツ科だからかもしれない。

「………ッ!」

背を向けて走り出す。
足が縺れそうになり、冷や汗を掻きながら後ろを振り向いたら、さっきの大柄が私の腕を捕まえた。

「いやあーっ!!」
「声出すな声出すな」
「まだ何もしてねーって」

大柄がニヤニヤしながら私に顔を寄せてくる。気持ち悪い…!
まだ何もしてねーって、今からする気でしょ?校内で私、襲われるの?

「こっち来いって」

腕をぐいっと引っ張られてバランスを崩し、ドシャッと躓いた時、大柄が急に私の手を離した。

「………センセーまだいたの?」
「いて悪いか。お前らもまだいたのか。帰れよ」

藤田先生が歩いてきていて、私の腕を引き上げる。
私の怯え切っている顔を見た先生は、先輩たちを一瞥した。
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