この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
17歳の寄り道
第15章 【千晴編】17歳、須賀千晴
「お前ら、犯罪しようとしてたのか?」
先生が先輩たちを睨むと、大柄がニヤニヤ言い訳を始めた。
「何もしてないよー、かわいい子と話したかっただけだしー」
「帰ろ帰ろ」
「じゃーまたね~。藤田センセー、千晴チャン♡」
二人の先輩はおどけながら立ち去ったが、煙草の人は藤田先生を思いっきり睨んだ。
ゾッとするほど冷たい目。
「何だ、その目は」
「手ー出すんスか?別にいいですよ。殴れば?」
藤田先生の目の前に顔を近づけ、挑発をする。
すると先生は今まで怒ってた姿とは比にならない程の鋭い目をして、煙草の先輩の襟首を掴んだ。
「分かるように吸うんじゃねぇ、お前は俺に構って欲しいのか」
と言って先生が手を離すと、煙草の先輩は簡単にひっくり返され、地面に転がった。
藤田先生はどっしりした体型だが、煙草の先輩は背はあるが線が細い。
「いって……」
「小林。筋トレぐらいしとけよ、元エースが」
「……うっせえな」
その、煙草の小林先輩とやらは、忌々しげに舌打ちをして起き上がり、大柄たちの元へ歩いて行った。
こんなことが、自分の身に振りかかるなんて。
スポーツ科とは校舎が違うし、悪い人がいるとは噂には聞いていたが、まさか名指しで呼びだされるとは思いもよらなかった。
怖くて震えていた膝は、少し感覚を取り戻す。
先輩たちの姿が消えると、藤田先生が「お前もお前だ。こんな暗い所で、襲われるぞ」と言ってきた。
「だって、あんな先輩、存在も知らないもん…またいつもの告白かと思って来ただけです。校内でまさか、こんな怖い思いするとは思わなかったし」
「そりゃそうだけど…いつもの告白って、お前も男を舐めてるな」
溜息をついた先生が歩き出し、焦って追いかける。
「先生、一人にしないで下さい!さっきの人たちが待ち伏せしてたらどうしよう!」
「わかってるよ、俺も帰るよ」
「…一緒に帰ってくれるんですか?」
「ああ。どうせ帰り道一緒だろうが」
あ………そう、よかった。見放されて、置いてかれちゃうのかと思った。
ほっとして、先生の後ろを歩いた。
先生が先輩たちを睨むと、大柄がニヤニヤ言い訳を始めた。
「何もしてないよー、かわいい子と話したかっただけだしー」
「帰ろ帰ろ」
「じゃーまたね~。藤田センセー、千晴チャン♡」
二人の先輩はおどけながら立ち去ったが、煙草の人は藤田先生を思いっきり睨んだ。
ゾッとするほど冷たい目。
「何だ、その目は」
「手ー出すんスか?別にいいですよ。殴れば?」
藤田先生の目の前に顔を近づけ、挑発をする。
すると先生は今まで怒ってた姿とは比にならない程の鋭い目をして、煙草の先輩の襟首を掴んだ。
「分かるように吸うんじゃねぇ、お前は俺に構って欲しいのか」
と言って先生が手を離すと、煙草の先輩は簡単にひっくり返され、地面に転がった。
藤田先生はどっしりした体型だが、煙草の先輩は背はあるが線が細い。
「いって……」
「小林。筋トレぐらいしとけよ、元エースが」
「……うっせえな」
その、煙草の小林先輩とやらは、忌々しげに舌打ちをして起き上がり、大柄たちの元へ歩いて行った。
こんなことが、自分の身に振りかかるなんて。
スポーツ科とは校舎が違うし、悪い人がいるとは噂には聞いていたが、まさか名指しで呼びだされるとは思いもよらなかった。
怖くて震えていた膝は、少し感覚を取り戻す。
先輩たちの姿が消えると、藤田先生が「お前もお前だ。こんな暗い所で、襲われるぞ」と言ってきた。
「だって、あんな先輩、存在も知らないもん…またいつもの告白かと思って来ただけです。校内でまさか、こんな怖い思いするとは思わなかったし」
「そりゃそうだけど…いつもの告白って、お前も男を舐めてるな」
溜息をついた先生が歩き出し、焦って追いかける。
「先生、一人にしないで下さい!さっきの人たちが待ち伏せしてたらどうしよう!」
「わかってるよ、俺も帰るよ」
「…一緒に帰ってくれるんですか?」
「ああ。どうせ帰り道一緒だろうが」
あ………そう、よかった。見放されて、置いてかれちゃうのかと思った。
ほっとして、先生の後ろを歩いた。