この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
17歳の寄り道
第16章 【千晴編】最初で最後の日
本当に軽くだけ唇が触れるが、すぐに外されてしまった。

この逞しい手で、奥さんに同じことしてるのかな。
もっと、いやらしい事を、数え切れないほどしてきたのかな。

「先生は…奥さんにもこういう事してますか?」
「それを答えて、お前に何か良い事があるのか」

……ない。

それでも知りたいのが乙女心なんですけど…
そんな複雑な気持ち……先生はわかってくれないよね。

私だって、奥さんや彼女がいても好きだなんて気持ち、先生を好きになるまでわかんなかったよ。
そんな不毛な恋愛する奴はバカだ、自分の事しか考えてないじゃんって、鼻で笑ってた……のに。


今日のこのお泊りを、無理矢理頼みこんだとは言っても、受け入れて付き合ってくれているのは事実だから、先生はたぶん、私の事嫌いではないと思う。

ホテルの予約だって先生がしてくれた。
―――なのに、泣きたくなるような返答をされちゃうと悲しくなる。
先生から離れて、ツインベッドのうちの一つに腰を下ろした。

「……どうしたんだ」

藤田先生は仕方なさそうに私の隣に腰掛ける。

こんな風に、拗ねて口を聞かないような真似、したことなかった。
恋愛で、泣いたことなんてなかった。
誰かを思って、苦しいなんて気持ち、知らなかった。

私にとって、彼氏なんて、一緒にバカ言えて、ちょっとイチャイチャしてエッチして、それが男女の付き合いなんだと思ってた。

好きだと言うだけで涙が出るような気持ち、知らなかったよ…


「先生、好きです……」
「何度も言うな。俺も分かってるつもりだから」

藤田先生の表情は固くて、何を考えているのか読み取れない。

分かってる?―――何を?

好きになりたくてなったわけじゃないともがいてる、私の葛藤を?
実は奥さんに敵意むき出しで、嫉妬に狂っている事を?

「須賀は男の趣味が悪いな」

先生が私の頬を撫で、唇を親指で柔らかさを愉しむようにふにふにと触れる。
唇に触られているだけなのに体の奥が切ない。

目を閉じて、顔を上げてキスを待つ。
一瞬の間を置いて、唇が重なった。
/452ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ