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17歳の寄り道
第16章 【千晴編】最初で最後の日
今日はノースリーブのワンピースを着てきた。
剥き出しになっている私の二の腕に、先生の掌が添う。

触れられた感触にピク、と反応するとすうっと腕を撫でられた。先生の肌が滑った場所が熱を持ち始める。舌は絡んだままだ。

こんな優しいディープキスしたことないよ。

柔らかい舌は咥内で自在に動き、私の首筋へと移動した。
男の舌は鎖骨までは下がらず、先生は執拗に私の首に舌を滑らせ、たまにチュっと音を立てる。それがやけに卑猥で脳に響いた。

「ああぁ、藤田先生……」
「何だ」
「き…気持ちいいです……っ」

刺激されているのは首だけなのに、体が動いてしまって、あそこが熱くて、我慢できない。
藤田先生は私の髪を掻き上げて、今度はうなじに吸い付いた。

「はああああ…!」

舌が、いやらしい硬さと潤いを保ってうなじを這い回り……さっきよりも頭の中に嫌らしい刺激がビンビン響いてくる。
こんな所舐められたってくすぐったいだけのはずなのに、ずっと続けて欲しくて自分で髪を掻き上げ、先生にそこを近寄せる。

先生の唾液で穢されて行く。

「今までされたことないのか」
「ないです……ちょっと胸触って、あそこ触って、挿れるだけしか……」

質問に、そんな回答をした。
性経験は、中学の彼氏一人だけ。
随分と拙いセックスだったのだと、藤田先生を前にして思い知らされた。

藤田先生は服を一枚も脱がずに、
「お前がしたいようにしろ」と言ってきた。

私は、先生が愛した首の名残を指で辿りながら甘い溜息をつき、冷酷な男の顔を見上げた。
先生は、あくまで自身からは手を下さないスタンスでいる気なのだろう。

「…………じゃあ…ファスナーを下ろしてもらえますか…?」

私は髪をサイドに寄せて、先生に背中を向けた。
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