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17歳の寄り道
第18章 【碧編】碧の夏休み
「あおいちゃん、あそぼー」
凛太の無邪気な声にも反応できず、時間に追われながらブラシで髪を梳く。
遥は今新幹線に乗っている。
ここから新幹線の駅までは1時間かかるから、そろそろ出ないといけない。
足元に纏わりつく凛太に、鏡に向かったまま言った。
「お姉ちゃんね、今日お友達と遊ぶの。おとうさんのお仕事の邪魔にならないようにしてね。お昼ごはんはテーブルにおにぎり置いてるからね。夕方は……何か、お惣菜とか買ってくるから」
「おとうさん……散歩に行っちゃったの。」
「えっ?」
朝から?
もう家を出ないと、バスが間に合わない。
でも、凛太一人でお留守番はさせられないし……
「…凛太、急いで着替えるよ。お星のリュック持っておいで」
「おでかけ?」
凛太の目がきらりと輝く。
「うん。お姉ちゃんの友達にご挨拶できる?いい子にできる?」
「できる!」
笑顔いっぱいで答える凛太。
疑わしい約束なのだが、一応指きりをし、二人でバス停まで向かった。
バスに揺られ、電車に乗り換える。
「あおいちゃん、どこ行くの?」
「新幹線がとまる駅だよ。そこで、お友達が待ってるの」
「ふうん…おともだち、おんなのこ?」
「……………男の子……」
凛太は以前と比べて、随分お利口にできるようになったのがわかる。
先日のサマーコンサートでも、ぐずったら出ようと思っていたが、杞憂に終わった。
遥にはLINEで現状を伝えたけれど、既読がつかない……
車内で寝てるのかなあ。
一抹の不安を抱きながら、ついに駅に到着。
凛太と手を繋ぎながらだとスマホの操作が煩わしく、とにかく待ち合わせ場所に急いだ。
「……あ」
遥がいる。
ずっと会いたかった遥が、そこに……
「遥ーっ!」
小さな足でトコトコと歩く凛太の手を引きながら、遥の元へ走った。
凛太の無邪気な声にも反応できず、時間に追われながらブラシで髪を梳く。
遥は今新幹線に乗っている。
ここから新幹線の駅までは1時間かかるから、そろそろ出ないといけない。
足元に纏わりつく凛太に、鏡に向かったまま言った。
「お姉ちゃんね、今日お友達と遊ぶの。おとうさんのお仕事の邪魔にならないようにしてね。お昼ごはんはテーブルにおにぎり置いてるからね。夕方は……何か、お惣菜とか買ってくるから」
「おとうさん……散歩に行っちゃったの。」
「えっ?」
朝から?
もう家を出ないと、バスが間に合わない。
でも、凛太一人でお留守番はさせられないし……
「…凛太、急いで着替えるよ。お星のリュック持っておいで」
「おでかけ?」
凛太の目がきらりと輝く。
「うん。お姉ちゃんの友達にご挨拶できる?いい子にできる?」
「できる!」
笑顔いっぱいで答える凛太。
疑わしい約束なのだが、一応指きりをし、二人でバス停まで向かった。
バスに揺られ、電車に乗り換える。
「あおいちゃん、どこ行くの?」
「新幹線がとまる駅だよ。そこで、お友達が待ってるの」
「ふうん…おともだち、おんなのこ?」
「……………男の子……」
凛太は以前と比べて、随分お利口にできるようになったのがわかる。
先日のサマーコンサートでも、ぐずったら出ようと思っていたが、杞憂に終わった。
遥にはLINEで現状を伝えたけれど、既読がつかない……
車内で寝てるのかなあ。
一抹の不安を抱きながら、ついに駅に到着。
凛太と手を繋ぎながらだとスマホの操作が煩わしく、とにかく待ち合わせ場所に急いだ。
「……あ」
遥がいる。
ずっと会いたかった遥が、そこに……
「遥ーっ!」
小さな足でトコトコと歩く凛太の手を引きながら、遥の元へ走った。