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17歳の寄り道
第22章 【遥編】17歳、浅野遥
その後村上は、病院に行く時のためにと後部座席の荷物を片づけていた。

「……先行くよ、センセー」

村上を残して玄関を開ける。
すると、部屋から廊下に顔を出す碧がいた。

「碧!」

反射的に靴を脱ぎ捨てて家に上がり、床にぺたりと座り込んでいる碧の前に膝をついた。

―――が、碧は俺と目を合わせず、小さな声で怯え切っているような返事しかしない。
不安が過りながら足に目を移すと、湿布の上からでも足首が腫れ上がっていることに気付く。

「………何これ、めっちゃ腫れてんじゃん。折れてる?」
「…ど、どうだろ?痛いけど、我慢できる範囲だよ」

だとすると、折れてはいないのか。
遅れて玄関を上がって来る村上に振り返る。


「センセー、このあたり整形どこ?」

「国道沿いにあるよ。白川は俺が連れて行く。浅野は、凛太君連れてって」

村上は最初から決めていたように言った。

凛太を?

「俺が?いいけど、………」


村上と碧が目を合わせている。……ただならぬ関係に見えて、若干イラついた。


「小児科は…内科と一緒になってるクリニックがあったかな。でも、今凛太君が眠れているなら、先に朝飯食うか、白川。診療時間内に行けたらいいから、少しは時間がある」

「食べます!」


リビングに通され、村上が袋一杯のパンをテーブルに置く。
さっきから車ん中でいい匂いがしていると思っていたのはこれだったのか…

ま。パンはいいとして、凛太放置か?

「凛太は別室?ここ連れてきて寝かせていい?」
「――ああ、頼むよ」

村上がやけに素直に答え、碧が微笑んでいた。


碧と二人で客間に行き、寝ている凛太の顔を覗き込む。

額や首に手を当てると……熱っ!
熱が出るとこんな熱いもんか。……でも、苦しそうではないか。

凛太を布団ごとリビングまで移動させた後、碧とテーブルについた。
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