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17歳の寄り道
第24章 【遥編】3日間
「小林先輩が退学したの知ってる?」
小林先輩の話か。少し拍子抜けした。
真剣な顔で言うから、何のことかと…
「ああ、そうみたいだな」
「誰から聞いたの?」
「村上だけど……退学理由は知らねーよ」
「知らないの?」
……何だ?
詰め寄るような聞き方をしてくる。
碧の顔は強張っていて、唇をきゅっと噛み締めた。
「………遥も、体育館裏で、……先輩たちが女の子撮ってるとこ、見てたの?」
……?
「…何で俺が見るんだ?つーか、何その話?タチ悪りぃ」
そんな話は寝耳に水だ。
碧はおどおどしながら、「小林先輩、うそついたのかな」と呟き、「だろうな」と肯定した。
小林先輩が嘘を吐く事なんて、日常茶飯事だ。
退学の理由は村上は俺に伝えなかったが、はじめて合点が行った。
先輩は、人を傷つけないと、自分を保てないようにも見える。
碧にまでタチの悪い嘘を吹きこんで……俺への嫌がらせとしか思えないけど……
「先輩、あんな人じゃなかったんだよ。それだけ、野球を失ってキツかったんだろうけど…。野球部の時は本当に尊敬してたから…。碧、なんかされたの?」
「ううん。私は何もなかったよ。遥が庇ってくれたから、ターゲット外したって先輩に言われて……」
「…?庇った事なんかないけどな…」
と言いながら、入学した頃、先輩たちにクラスの女の話を聞かれて、碧の話をしたことがあったかもしれない。
共学化は俺らの学年からだったから、先輩方は興味津々だった。
「そうなんだ…」
俺の返事に納得してるのかわからないが、碧は俺の腕の中で考えている。抱きしめながらあくびが出た。そろそろ眠くなってきた。
「ねえ、もういっこ、聞いていい?」
「ん?うん」
「小林先輩は………結愛ちゃんに……酷いことしてない?」
一瞬、眠気が飛んだ。
碧の言葉にギクッとしたからだ。
小林先輩の話か。少し拍子抜けした。
真剣な顔で言うから、何のことかと…
「ああ、そうみたいだな」
「誰から聞いたの?」
「村上だけど……退学理由は知らねーよ」
「知らないの?」
……何だ?
詰め寄るような聞き方をしてくる。
碧の顔は強張っていて、唇をきゅっと噛み締めた。
「………遥も、体育館裏で、……先輩たちが女の子撮ってるとこ、見てたの?」
……?
「…何で俺が見るんだ?つーか、何その話?タチ悪りぃ」
そんな話は寝耳に水だ。
碧はおどおどしながら、「小林先輩、うそついたのかな」と呟き、「だろうな」と肯定した。
小林先輩が嘘を吐く事なんて、日常茶飯事だ。
退学の理由は村上は俺に伝えなかったが、はじめて合点が行った。
先輩は、人を傷つけないと、自分を保てないようにも見える。
碧にまでタチの悪い嘘を吹きこんで……俺への嫌がらせとしか思えないけど……
「先輩、あんな人じゃなかったんだよ。それだけ、野球を失ってキツかったんだろうけど…。野球部の時は本当に尊敬してたから…。碧、なんかされたの?」
「ううん。私は何もなかったよ。遥が庇ってくれたから、ターゲット外したって先輩に言われて……」
「…?庇った事なんかないけどな…」
と言いながら、入学した頃、先輩たちにクラスの女の話を聞かれて、碧の話をしたことがあったかもしれない。
共学化は俺らの学年からだったから、先輩方は興味津々だった。
「そうなんだ…」
俺の返事に納得してるのかわからないが、碧は俺の腕の中で考えている。抱きしめながらあくびが出た。そろそろ眠くなってきた。
「ねえ、もういっこ、聞いていい?」
「ん?うん」
「小林先輩は………結愛ちゃんに……酷いことしてない?」
一瞬、眠気が飛んだ。
碧の言葉にギクッとしたからだ。