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17歳の寄り道
第26章 【碧編】夢か幻か
その翌朝、やっとスマホを見て、遥が今実家にいることを知った。
私の顔を見てから帰りたいという内容だったけど、捻挫した足で外に出るのも…
それに。昨日、結愛ちゃんと会ってたんじゃないの?
一緒にいた時、寝言で何度も結愛ちゃんの名前を呼んでいたし、遥が何か嘘をついているのはわかっているんだから…
イライラしてしまって、つい
『どうせ結愛ちゃんと会ってるんでしょ』とLINEをしてしまった。
余計なこと言ったかな。
せっかく、遠いところ、心配して来てくれたのに。
……朝から駆け付けてくれたのに。
少し落ち込んでいると、すぐに電話が掛かってきた。
『はあ?さっきのLINEなに?今から会いに行くからな!』
遥の「はあ?」の一言で、私の嫉妬なんて簡単に崩されてしまった。
歩けないので家まで来てもらう事になった。
母に言うと「浅野君なら家にあがってもらっていいよ」とOKが出たのだ。
村上先生は、遥のことも母に伝えていてくれた。
彼はとても頑張り屋で、優しい子です、と。
私もそう思う。あと少しお調子者。
私は、玄関に座り、遥が来るのを待った。
裸足と包帯ぐるぐる巻きの足を、ひんやりしたタイルに乗せる。横には、村上先生のスニーカーが片足だけ。
私がずっと裸足でいたので、ひねっていない方の左足だけ貸してくれた。
「もう返さなくていいから」と。
そんなに古いものでもない。
先生はああ言っていたが、足が治ったら返しに行く気でいる。
助けてくれたお礼も、泊めてくれたお礼も言い足りないし、先生に聞きたいこともある。
添い寝してくれた時の……
あれは、夢なのか、現実なのか。
きっと、私が創った夢だろうけど、先生の添い寝は、母と同じくらい安心させてくれた。
私の顔を見てから帰りたいという内容だったけど、捻挫した足で外に出るのも…
それに。昨日、結愛ちゃんと会ってたんじゃないの?
一緒にいた時、寝言で何度も結愛ちゃんの名前を呼んでいたし、遥が何か嘘をついているのはわかっているんだから…
イライラしてしまって、つい
『どうせ結愛ちゃんと会ってるんでしょ』とLINEをしてしまった。
余計なこと言ったかな。
せっかく、遠いところ、心配して来てくれたのに。
……朝から駆け付けてくれたのに。
少し落ち込んでいると、すぐに電話が掛かってきた。
『はあ?さっきのLINEなに?今から会いに行くからな!』
遥の「はあ?」の一言で、私の嫉妬なんて簡単に崩されてしまった。
歩けないので家まで来てもらう事になった。
母に言うと「浅野君なら家にあがってもらっていいよ」とOKが出たのだ。
村上先生は、遥のことも母に伝えていてくれた。
彼はとても頑張り屋で、優しい子です、と。
私もそう思う。あと少しお調子者。
私は、玄関に座り、遥が来るのを待った。
裸足と包帯ぐるぐる巻きの足を、ひんやりしたタイルに乗せる。横には、村上先生のスニーカーが片足だけ。
私がずっと裸足でいたので、ひねっていない方の左足だけ貸してくれた。
「もう返さなくていいから」と。
そんなに古いものでもない。
先生はああ言っていたが、足が治ったら返しに行く気でいる。
助けてくれたお礼も、泊めてくれたお礼も言い足りないし、先生に聞きたいこともある。
添い寝してくれた時の……
あれは、夢なのか、現実なのか。
きっと、私が創った夢だろうけど、先生の添い寝は、母と同じくらい安心させてくれた。