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17歳の寄り道
第27章 【村上編】冬
柔らかい唇は、俺の侵入を許して、滑らかに舌で受けとめる。

ココアの甘さが似合っている。
キスもとても甘くて、ふわっと立ち上る彼女の香りと混じり合って、口付けをしながらくらくらと眩暈がした。

現実感がない。

「ん…っ」

白川は俺の腕に手を添えて、俺の舌に少しずつ応じ始める。浅い吐息が可愛らしくて、だんだん腹の下が熱くなってくる。


「ふあっ……」

唇を離したら、可愛い声で息を吐いた。
まだ惜しいという目をした白川の唇と、淫靡な糸が繋がった。


「先生、…私、変になっちゃいそう…」

「ちょっと座る?」

くたっと力なく俺に抱きつく白川を抱きしめ、そこにあるソファに掛けた。

俺の下半身はすぐ、欲の達成に結び付けたがる。
それを抑えて、甘いキスの余韻に浸っている白川の髪を撫でた。

ガキには興味ないのにな。
こいつだけは、昔から俺を惑わせる。

浅野の姿を思い浮かべ、罪悪感に唇を噛み締めるが、父親代わりを求めているなら、恋人として満たしてやれたらと思う。


「先生…」

ちょうど俺の膝を枕にして、ソファに横たわっている白川が、俺の腰を抱きしめた。

あんまりそこで動かれると…

俺の動揺を感じ取ったのか、白川はゆっくり顔を上げて、小首を傾げて微笑んだ。

「先生、エッチな気分になってるの?」

「……別に」

どう見ても勃起しているのに、とぼけて返事をする。
白川はそんな言い訳は聞いていないとばかりに俺のスラックスの上からそれを見つめた。

そうだ。こいつは最初、車の中で、心配している俺のズボンをズリ下げて、無理矢理口で…

最初のはじまりを思い出し、さらに強硬になりそうだったので、白川を起こして座らせた。調子が狂って仕方ない。

にこにこ微笑み続けていたので、「したいの?」と聞いた。
ムードもクソもない。


「したいっていうか、くっつきたい…。先生、大好き。…もっとキスして」

くっつく=セックスに結び付く俺は、30代半ばになっても、まだサルだ。
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