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17歳の寄り道
第28章 【千晴編】誰にも言えない
碧は昨年、親が離婚したらしい。
今は「家計の足しになれば…」と、週5でコンビニバイトに勤しんでいて尊敬する。
夏には、浅野と別れたとも聞いた。
人に言う話でもないので、私の心だけで留めているけれど。
東野あたりに話したら、喜ぶんだろうなーと思いながら、黙ってる。
碧は、あんまり恋バナをしない。
自分の話もあまりしないし、いつもにこにこ、私の話を聞いてくれて。
凛太君のことはそれはそれはかわいいようで……その話だけは頻繁にしてくるけれど。
――でも。
今まで、何でも碧に話してきた私も、藤田先生との秘密だけは話してはいない。
そんな碧、朝からおずおずと私の席までやってきた。
「千晴にお願いがあるの!」
両手を合わせて、拝まれている私。
何事かと思って、話を聞いてみると……。
「えー?紹介?何で~」
「お願いっ。千晴しかいないの~!」
今までにもバイト先の大学生に「誰か紹介して」と言われていたようで、いよいよ断りきれなくなったそうだ。
「私、夏休みほとんどバイト入れなくて、ほんとに迷惑かけちゃって。その時も代わりに入ってくれたりして、いい人なんだけど……可愛い子がいいって言うし、千晴しかいないなって……」
その大学生、興味ない~。と思いながらも、懇願する碧はカワイイ。
「あー、まぁいいけどさー。今私、彼氏いないし。その人、変な奴じゃないんでしょ?」
「うん、変ではないよ。軽いけど優しいよ」
「軽いの?」
「うーん……」
だんだん碧が困ってきたので、私は「わかったわかった、いいよ」と碧の頭を撫でた。
面倒だけど、まぁ行ってやるか。
碧から頼まれることもめったにないし。
そうして、碧のバイト先の大学生と、その友達と、碧と私でご飯を食べることになったのだった。
今は「家計の足しになれば…」と、週5でコンビニバイトに勤しんでいて尊敬する。
夏には、浅野と別れたとも聞いた。
人に言う話でもないので、私の心だけで留めているけれど。
東野あたりに話したら、喜ぶんだろうなーと思いながら、黙ってる。
碧は、あんまり恋バナをしない。
自分の話もあまりしないし、いつもにこにこ、私の話を聞いてくれて。
凛太君のことはそれはそれはかわいいようで……その話だけは頻繁にしてくるけれど。
――でも。
今まで、何でも碧に話してきた私も、藤田先生との秘密だけは話してはいない。
そんな碧、朝からおずおずと私の席までやってきた。
「千晴にお願いがあるの!」
両手を合わせて、拝まれている私。
何事かと思って、話を聞いてみると……。
「えー?紹介?何で~」
「お願いっ。千晴しかいないの~!」
今までにもバイト先の大学生に「誰か紹介して」と言われていたようで、いよいよ断りきれなくなったそうだ。
「私、夏休みほとんどバイト入れなくて、ほんとに迷惑かけちゃって。その時も代わりに入ってくれたりして、いい人なんだけど……可愛い子がいいって言うし、千晴しかいないなって……」
その大学生、興味ない~。と思いながらも、懇願する碧はカワイイ。
「あー、まぁいいけどさー。今私、彼氏いないし。その人、変な奴じゃないんでしょ?」
「うん、変ではないよ。軽いけど優しいよ」
「軽いの?」
「うーん……」
だんだん碧が困ってきたので、私は「わかったわかった、いいよ」と碧の頭を撫でた。
面倒だけど、まぁ行ってやるか。
碧から頼まれることもめったにないし。
そうして、碧のバイト先の大学生と、その友達と、碧と私でご飯を食べることになったのだった。