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17歳の寄り道
第28章 【千晴編】誰にも言えない
調子狂うなぁ……。
先生はイヤホンをつけて窓の外を見ている。

ただ、夏休み前と同じように隣に座らせてくれただけなのに、すごく優しくされた気がしてしまう。単なる偶然であっても、諦めると決意した翌日にこんなサプライズはやめてほしい。

何で、今日はバスに?
でもまた、「お前に言う必要はない」って言われるかな。

暖房のきいたバスは暑い。巻いていたマフラーをもぞもぞと外し、そのマフラーと鞄をぎゅっと抱きしめて座っていた。

ちらっと先生の方を見ると、先生と目が合って慌てて逸らす。
目を閉じてるかと思ったのに、まさか見てるとは。
狭い二人座席。先生と膝が当たっている。
先生の鍛えられた太ももが、スーツの上から分かる。

諦めたいのに、こんな些細な出来事で、先生に簡単に気持ちを持って行かれる。


空いている電車に乗り換え、「バスの席、ありがとうございました」と先生に礼を言うと、いつものような「ああ」とそっけない返事だけ。

先生より先に校門をくぐると、碧がちょうど登校していた。

「あっ、千晴ーっ!おはよーう!いちご狩りどうだった?いっぱい食べられた?」

うわっ…!その話題は!
先生は、藤田さんからそんな話聞いてはいないかもしれないけど、知られたくない。

「ちょっと碧っ、こっちっ」

私は碧の腕を引いて、昇降口まで走った。
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