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17歳の寄り道
第29章 【千晴編】私のこと、好きですか?
5時間目。
グラウンドに集まり、外周マラソンが始まる。
この学園では、1月にクラス単位で校舎外を走るというイベントがあった。
見学も可だが、大量のレポートを書かないと単位をもらえないという曰くつきのイベント。
体育委員だし、長距離を走るのも嫌いじゃない。男子ばっかりの中、そこそこ私も速い方なのだ。
でも、ちょっと今日は無謀だったかな……。ちょっとふらふらしてる気もする。
「須賀、早退してなかったのか」
背後から藤田先生に声を掛けられてびくんと震えた。
「(はい、大丈夫です)」と言っているのに、声が出ない。
「風邪……悪化してないか?」
怪訝な顔の先生にぶんぶんと首を振り、いそいそとスタートラインに立った。
碧は運動が苦手。「遠慮なく先に行ってね~」と言っていた。
……ふう。
やっぱり、ちょっと、だるい……。
「千晴、顔色悪くない?」
隣にいた涼太に気遣われるが、鏡もないし、自分では分からない。
そうしているうちに、スタートのホイッスルが鳴る。周りが一斉に走り出し、私もスタートした。
結構走ったと思うんだけど……気がついたら、私は保健室にいた。
「だから無理すんなっつったのにさー」
目を覚ましたばかりの私に、説教くさく話しかけてきたのは、藤田先生ではなく、涼太だった。
グラウンドに集まり、外周マラソンが始まる。
この学園では、1月にクラス単位で校舎外を走るというイベントがあった。
見学も可だが、大量のレポートを書かないと単位をもらえないという曰くつきのイベント。
体育委員だし、長距離を走るのも嫌いじゃない。男子ばっかりの中、そこそこ私も速い方なのだ。
でも、ちょっと今日は無謀だったかな……。ちょっとふらふらしてる気もする。
「須賀、早退してなかったのか」
背後から藤田先生に声を掛けられてびくんと震えた。
「(はい、大丈夫です)」と言っているのに、声が出ない。
「風邪……悪化してないか?」
怪訝な顔の先生にぶんぶんと首を振り、いそいそとスタートラインに立った。
碧は運動が苦手。「遠慮なく先に行ってね~」と言っていた。
……ふう。
やっぱり、ちょっと、だるい……。
「千晴、顔色悪くない?」
隣にいた涼太に気遣われるが、鏡もないし、自分では分からない。
そうしているうちに、スタートのホイッスルが鳴る。周りが一斉に走り出し、私もスタートした。
結構走ったと思うんだけど……気がついたら、私は保健室にいた。
「だから無理すんなっつったのにさー」
目を覚ましたばかりの私に、説教くさく話しかけてきたのは、藤田先生ではなく、涼太だった。