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17歳の寄り道
第33章 【東野編】高校卒業、東野涼太
「えっ!陽菜どうしたの!?」

泣きやまない加納ちゃんに、小谷さんがコンビニから駆け寄ってきた。その後ろでミウが“やらかしたな…”と俺を見ている。



あーあ……。



つい、ケンカ腰に出てしまった……。
もう、加納ちゃんとは笑顔で話すことも無理だろう。次回のOB会ではきっと避けられる。来ないかもしれない。
いい子だと思ってたのに、一瞬で修復不可能の関係になった。

これで、俺は悪者確定だ――。


でも、よく知りもしないのに、聞いた噂を流してくるのも、人間性を疑うけど……。

何だこの気分。俺が悪いのか?

帰りは、さっきの出来事を話しながら、男二人ドライブをした。
山に行けば夜景スポットはたくさんある。

「ミウ……俺が悪いのかな?」
「どうだろうねぇ。加納ちゃんも、そんな話するつもりじゃなかったんだろうけどね。まあ、いいんじゃない。付き合う気ないんだろ」
「うん……」
「じゃあ結局、加納ちゃんが泣く結果になるのは変わんないだろ」
「うん……」

ミウの答えをぼんやり聞きながら、俺はすっきりできないでいた。

小谷さんって、白川と仲良く天文部員だったんじゃなかったっけ?
なのに、陰口叩いてるとは……。
そして、それを真に受けた加納ちゃんにもああいう風に思われるなんて。

「ま、いいじゃん。明日に気持ち切り替えようぜー」
「そうだな……」

明日は、俺が玉砕して泣く番か。
って、できれば成就が目標だっていうのに、しっかりしろよ俺!

何度も浅野のことが頭によぎり続けていたが、連絡は取らずに翌日を迎えた。
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