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17歳の寄り道
第34章 【碧編】夢の途中
もちろん、返事はYES以外ない。
でも、突然すぎて…!
「結婚しよう」なんて、たまに酔った時に言われたぐらいで、シラフじゃほとんど言われなかったし!
「時期もちょうどいいだろ?俺はまだ半人前だけど学生じゃなくなったし。……もしかして、まだ他の男探す気か?」
「探さないよ!でも、遥は私でいいの?」
「よくなかったら、こんなもん書かねえよ」
そりゃそうだよね…。
「ちゃんとした指輪買わないとなぁ。つき合い始めに買った安物しかねえだろ」
安物呼ばわりする指輪は、私の左手薬指で鈍く柔らかい光を放つ。
5年間つけてきたのにー。
「これでいいよ?サイズも合ってるし」
「俺が嫌だ!とりあえず、明日碧の実家帰ろうぜ。俺の方の証人はもう書いてるから」
ぽーっと宙に浮いていた視線を証人欄に移すと、そこには、東野君の名前と印鑑があった。
「えっ!?東野君!?」
2年前に大学卒業した東野君は現在、東京で暮らしている。国内大手化粧品会社の営業らしく、担当セクションのBAを纏めながら過ごしている。
「東野君、帰ってきてるの?」
「また東京戻ったよ。新幹線の時間ギリギリまで引き留めて、国試の合格祝いに書いて!っつったら書いてくれた〜」
「えええ…?」
なんかすごいお祝いだなぁ…!
男の友情…?
一生忘れる事のないお祝いだ。
「そういえば、碧に『お幸せに』って伝えてくれって言ってたわ」
「わあ、ありがとう。東野君は彼女さんと仲良くしてるのかなぁ…?」
「とっくの昔にフラれたらしいよ。仕事も女の世界は怖いって言ってた。姉ちゃんみたいなのばっかりだって」
彼のお姉さんは、奔放でハッキリした感じの方で、東野君は頭が上がらないらしい。
「そんなこと言いながらモテてんだろ。涼太の事だから」
「ふふふ……。でも、ありがたいね」
と笑う私を、遥がじーっと見ている。
その顔をしている時は、少し不安で、相手の本音を知りたい時。
遥が何を思っているのかは、顔を見れば、大体わかる。
でも、突然すぎて…!
「結婚しよう」なんて、たまに酔った時に言われたぐらいで、シラフじゃほとんど言われなかったし!
「時期もちょうどいいだろ?俺はまだ半人前だけど学生じゃなくなったし。……もしかして、まだ他の男探す気か?」
「探さないよ!でも、遥は私でいいの?」
「よくなかったら、こんなもん書かねえよ」
そりゃそうだよね…。
「ちゃんとした指輪買わないとなぁ。つき合い始めに買った安物しかねえだろ」
安物呼ばわりする指輪は、私の左手薬指で鈍く柔らかい光を放つ。
5年間つけてきたのにー。
「これでいいよ?サイズも合ってるし」
「俺が嫌だ!とりあえず、明日碧の実家帰ろうぜ。俺の方の証人はもう書いてるから」
ぽーっと宙に浮いていた視線を証人欄に移すと、そこには、東野君の名前と印鑑があった。
「えっ!?東野君!?」
2年前に大学卒業した東野君は現在、東京で暮らしている。国内大手化粧品会社の営業らしく、担当セクションのBAを纏めながら過ごしている。
「東野君、帰ってきてるの?」
「また東京戻ったよ。新幹線の時間ギリギリまで引き留めて、国試の合格祝いに書いて!っつったら書いてくれた〜」
「えええ…?」
なんかすごいお祝いだなぁ…!
男の友情…?
一生忘れる事のないお祝いだ。
「そういえば、碧に『お幸せに』って伝えてくれって言ってたわ」
「わあ、ありがとう。東野君は彼女さんと仲良くしてるのかなぁ…?」
「とっくの昔にフラれたらしいよ。仕事も女の世界は怖いって言ってた。姉ちゃんみたいなのばっかりだって」
彼のお姉さんは、奔放でハッキリした感じの方で、東野君は頭が上がらないらしい。
「そんなこと言いながらモテてんだろ。涼太の事だから」
「ふふふ……。でも、ありがたいね」
と笑う私を、遥がじーっと見ている。
その顔をしている時は、少し不安で、相手の本音を知りたい時。
遥が何を思っているのかは、顔を見れば、大体わかる。