この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
17歳の寄り道
第35章 【千晴編】24歳、須賀千晴
「……懲りない奴だな」

藤田先生は私の下心などお見通しだったようで。

「お前も大人になったのなら、もう少し自分の言動に責任を持て」
と溜息をつかれた。

「持ってます!私は、先生といたいからお誘いしたまでです。でも、私につきまとわれたら先生が困りますよね…」

「ああ。困る」

言葉では私を突き放しているのに、藤田先生は私の手を取った。

その手を引っ張られて、唇が重なる。

信号が変わると体を離され、先生は冷静な面持ちで運転を始めた。


……激しい鼓動がおさまらない。

キスされた。
なのに、デリカシーのない言葉に、ドキドキは打ち砕かれる。

「酒くせえ」
「仕方ないじゃないですか、宴会だったのに」
「顔も赤いし、そんなに強くないだろう」

あっさり当てられる。

「発言の責任は自分で取れよ」

先生はそれだけ言うと、車を走らせた。



先生の住んでいるらしいマンションの駐車場に着いた。
まごまごと狼狽えていると、「来ないのか」と言った。

「いいんですか、おうち…」
「違うよ。こっちだ。飲みに行くんだろうが」
「え?」

わー。ちょっと、勘違い恥ずかしい!

でも嬉しい。
本当に飲みに連れてってくれるなんて。

すたすたと歩き出す先生を追いかけていると、ヒールの音が響くのに気づいたようで、歩幅を合わせてくれた。

アスファルトの坂を少し下ると、小料理屋が見えてきた。
シブい外観だ。

「悪いが、お前が喜ぶような洒落た店じゃないぞ」
「いいです!楽しみです」

私の知らない先生の世界が見られるだけで、胸がいっぱいだ。

引き戸を開けると、女将さんらしき人が先生を見て、にこりと微笑んだ。

「いらっしゃい。今日は空いてるよ」
と言っても十分賑わっているが、座敷に通された。
台風が来るから、いつもよりはお客も少ないそうだ。
/452ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ