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17歳の寄り道
第36章 【千晴編】台風の夜
私の滴りでぬるぬると暴れる藤田先生の屹立は、私の中に入ることはなく、狙っているかのように私の敏感な部分をかすり続ける。

「やっ、先生、……」

は、早く……。
早く、中に……!

「……足を閉じろ」
「えっ?」

先生は、驚く私の後ろから覆い被さるようにした。
閉じさせた腿の間を熱いものが何度も往復する。

先生とひとつになることを夢見ている私の体は、いつでも熱く憤ったそれを迎え入れる覚悟ができているのに、それを望んでいるのに――。

しかし、ついさっき絶頂の入り口にいた私は、先生の往復ですぐに引き上げられた。

「先生、やだ、いっちゃうよ……!」

全然入っていないのに、逞しい屹立の先で突起を刺激されてしまい、ひとつになれないまま先に果ててしまった。

脱力感で洗面に上半身を預けていると、先生の短い呻き声が聞こえる。

はっと意識が戻り振り向いた時には、Tシャツの上に先生の情欲が放たれていた。


「……すまない」

藤田先生は肩で息をしながら、私が着ていた汚れたTシャツを脱がせ、私の裸を見ないようにして新しい着替えをくれた。

何が起こったの、今…。
これ……素股……?

しかも、ふたりで達してしまったし……。


「ふ…ふふっ」

妙に冷静になって思わず笑い出したら、藤田先生は頭を掻きながら「俺も余裕ねえんだよ」と私に背を向けた。


「いい歳したオヤジだからな。いろいろ考えてるよ、これでも……」


珍しく弱気に呟くその背中を見ていたら――。
私は無意識に、先生の背中に抱きついていた。

なぜかわからないけど、勝手に涙が出る。
先生から好きだと言ってもらえたことは一度もないけど、そう言われているのと同じぐらい、胸が熱くなって、先生の背中にぴたりと引っ付いた。

グレーのスウェットが、私の涙を含んで濃く色づいた。
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