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17歳の寄り道
第38章 【千晴編】スタートライン
「――ッ!」

先生に指で開かれ、すでにはしたなく勃っていた蕾を甘噛みされてしまって飛び上がった。

その後、容赦なく先生の舌が動いて、腰が抜けたように脱力してしまった私は、絶頂を迎えるまで先生のされるがままとなった。

先生はじっくりと指と舌で私を弄び、そんなに激しくされているわけでもないのに、水音は鳴りやまない。

先生の愛撫には、身も心も虜になっている。
時々私の表情を確認する時の先生の眼差しでさえも、内側から濡らしてしまう。

「い、いく」

太い指二本をきゅうっと締めつけながら果てると、先生は片腕で私を支えて、頬にキスをした。

はあはあと息をする私の喉にも、先生は柔らかく唇を落とす。


「ずるい……話せないじゃないですか…」

「言いなさい」と言われたそばから、手加減なしで責められて、イカされて。

先生は口の端を上げてシニカルに微笑む。

私は先生を押し倒すようにして胸に飛び込んだ。
ぼふっとベッドに二人で倒れて、素肌のまま抱き合い、キスを交わす。

キスからは、さっきの愛撫に似た水音が部屋に響き、唇を離した後は先生の胸にぺたりと頬を当てた。

「エッチの最中の会話って、夢に変わっちゃう気がしませんか?」

「……どういうことだ?」

先生は怪訝に私を見る。
あれ。先生はそうじゃないのか。

「じゃあ、全部嘘だったのか…。千晴の言葉は」と嘆きながら、先生は背中を丸めてベッドに腰を落とす。

「ち、違います、嘘って言うか、私は全部ほんとです。先生の方ですよ」

「俺……?何が言いたい?」

あああ、抽象的過ぎたか。
一層怪訝な顔つきに磨きがかかる先生。

「……たとえば、『結婚しよう』って会話をしても、夢になりそうっていうか」

先生に、恐ろしく難しい顔をされて、怖気づいてしまった私はグダグダな言い方しかできずに、先生はさらに首を傾げている。

「……わからん。」

「ですよね……」

もう……恥ずかしいし、及び腰な自分が嫌。

両手で顔を覆って溜息をつくと、先生は私の肩を抱き寄せた。
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