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17歳の寄り道
第39章 【千晴編】夢のはじまり
「あれ?今日は食欲ないの?」
「はい……ちょっと」
先週とは打って変って、せっかくの定食が最後まで食べられない。
相変わらずつわりはないけれど。
有馬さんは心配そうにしていた。
「彼とケンカでもした~?」
「ははは…」
あれは…ケンカなのかな?
「そうそう!先週話してた育休ママさん、来月から戻ってくるのよ~。フルタイム復帰したほうが入所しやすいから、思い切ったらしいわ~。復帰したらまた紹介するわね!3人でランチしましょう」
「あ、はい。お会いできるのを楽しみにしてます」
「このあたりもどんどんマンションや家が建って若い世帯が増えたから、子供も増えるわね~!」
笑顔で頷くが、食欲がない。
温かいほうじ茶を飲んでいたら、ガラガラと入り口が開いた。
「空いてるわよ~!」という有馬さんの声に、誰が来たかわかった。
「お疲れ様です」と、吉川先生だけが私の隣に座った。
「あら?藤田先生は?」と有馬さん。
「ちょっと用事があるみたいで、少し抜けられてます」
「何の用事かしらね?」
「何でしょうね……」
話を合わせて、ごとりと湯のみを置くと、吉川先生が私の手元を見、
「……え。彼氏、いたんだ……」
と言った。
すると有馬さんが笑い出し、
「そりゃいるわよ~。若いし元気だし可愛いもの~。放っておかないわよ」
と、吉川先生に畳み掛ける。
あれ?
有馬さん……私と吉川先生がつき合ってると思ってたはずじゃ…?
私の隣で、吉川先生が苦笑いしている。
「有馬さん、僕には『春まで手ー出すな』って言ってたじゃないですか」
「あははは。2名も欠員出てたんだから、そりゃあ言うわよぉ。おばちゃんの忠告を鵜呑みにするところが、吉川先生のかわいいところね。じゃあ、出ましょうか」
腑に落ちない顔をしている吉川先生を置いて、ぺこりと礼をして有馬さんと店を出た。
「はい……ちょっと」
先週とは打って変って、せっかくの定食が最後まで食べられない。
相変わらずつわりはないけれど。
有馬さんは心配そうにしていた。
「彼とケンカでもした~?」
「ははは…」
あれは…ケンカなのかな?
「そうそう!先週話してた育休ママさん、来月から戻ってくるのよ~。フルタイム復帰したほうが入所しやすいから、思い切ったらしいわ~。復帰したらまた紹介するわね!3人でランチしましょう」
「あ、はい。お会いできるのを楽しみにしてます」
「このあたりもどんどんマンションや家が建って若い世帯が増えたから、子供も増えるわね~!」
笑顔で頷くが、食欲がない。
温かいほうじ茶を飲んでいたら、ガラガラと入り口が開いた。
「空いてるわよ~!」という有馬さんの声に、誰が来たかわかった。
「お疲れ様です」と、吉川先生だけが私の隣に座った。
「あら?藤田先生は?」と有馬さん。
「ちょっと用事があるみたいで、少し抜けられてます」
「何の用事かしらね?」
「何でしょうね……」
話を合わせて、ごとりと湯のみを置くと、吉川先生が私の手元を見、
「……え。彼氏、いたんだ……」
と言った。
すると有馬さんが笑い出し、
「そりゃいるわよ~。若いし元気だし可愛いもの~。放っておかないわよ」
と、吉川先生に畳み掛ける。
あれ?
有馬さん……私と吉川先生がつき合ってると思ってたはずじゃ…?
私の隣で、吉川先生が苦笑いしている。
「有馬さん、僕には『春まで手ー出すな』って言ってたじゃないですか」
「あははは。2名も欠員出てたんだから、そりゃあ言うわよぉ。おばちゃんの忠告を鵜呑みにするところが、吉川先生のかわいいところね。じゃあ、出ましょうか」
腑に落ちない顔をしている吉川先生を置いて、ぺこりと礼をして有馬さんと店を出た。