この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
17歳の寄り道
第39章 【千晴編】夢のはじまり
12月。

「あ、雪…」

土曜日のお昼、ベランダで洗濯物を干していると雪がちらついていた。
ピンポンとインターホンが鳴り、玄関まで出迎える。

「今日寒いねー!ちーちゃんの好きないちごだよー」

笑顔の惇君が手にしているのは、デパートで買ったいちご。
先生が結婚の報告をしてから、時々こうしてうちに寄るようになった。
今日は、先生は試合の引率で不在。もうすぐ帰ってくる。

「ありがとう~!」

ちょっと前にもこのいちごを持ってきてくれて、「絶品だ」と感動していたら、毎回持ってきてくれるようになった。

「どう、体調は」
「順調だよ~。この前性別もわかったの」
「え、ウソ。どっち?」
「男子♡」

あっさり打ち明けると、惇君は不服な顔をする。

「え~。女子がよかった~!」
「それは私が決めることじゃないし!女の子欲しかったら、自分でどうにかしなよ」

彼のフレンドリーなキャラで、4歳上にも関わらず、タメ口で失礼している。
惇君にも今彼女はいるそうだけど、結婚は考えていないらしい。

いちごを洗ってへたを取り、かわいいピックと一緒に盛りつけて出す。
惇君はそのピックを指先でつまんで、いちごを口に入れた。

「俺さー、結婚にいいイメージが全くないんだよね。まあ今仕事楽しいし、それなり楽しいからさー」

私もいちごをいただき、惇君は話を続けた。

「子供の目から見てても、親父は母さんにずっと振りまわされてて、親父の人生って楽しいのかなって思ってたから。ちーちゃんとの話聞いた時、不謹慎かもしんないけどホッとした。自分の欲を持ってたんだって」

「……そうなの?」

「うん。フツーは反対すんのかもしれないけど、俺はなんか嬉しかったんだよね、意外とファンキーじゃん!って思って。ごめんね、他人事みたいだけど」

惇君のそういう発想は、みのりさんに似ているのかもしれない。
/452ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ