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17歳の寄り道
第42章 【東野編】グロウアップ
一度家に帰ってから、結愛とは別々に出社した。
「おはようございます!」
いつものように挨拶をしたら、小城さんが生暖かい目で俺を見る。
「おっはよ~。いいね。若いって……」
ふわ~とあくびをしながらもニヤニヤと笑っていて、俺は肩をすくめて頭を下げた。
「二次会長かったんすか」
「ああ……館部長がな……あの人ホント元気だよ」
教育課とはブースが違うので、俺らの話が聞こえているわけでもないのだが、超小声で話す。
「で、東野君はどうだったのよ。浅野ちゃんゲットしたの?」
「ゲットってやめてくださいよ……」
俺はバッグをデスク横に置き、ずっと我慢していたがつい笑ってしまった。それだけで、小城さんは明るい結果に気付いたようだ。
「うわ!なんか腹立つ!」
「すみません。なんか俺ばっかり幸せで……小城さんを差し置いて」
「ムカつくー!俺もそんな恋愛してきてんだよ!今だって形は違っても幸せだわ!」
小城さんの奥様は退職されているが、元BAだった。かわいい一姫二太郎もいて、デスクには奥様とお子さんが写った写真立てが置いてある。
「まぁ、しっかり愛を育んで下さいよ。くれぐれも浮気しないようにね……東野君」
「絶対しませんね。俺は。」
「俺もしてねえよ!」
こういう軽口は日常茶飯事で、実際小城さんが浮気しているのかどうかは知らないが、そんな暇はないのが実情だ。してたら逆にすげえ。
「ま、いいや。二人の結婚式では仲人してやるよ」
「はい。マジで頼むかもしれません」
「お前……ハマってんな……」
小城さんは最後呆れていたが、奥さんとの馴れ初めを思い出したようで、デスクの写真に見入っていた。
ひとしきり働いたら、昼前になっていた。
今度サロンイベントを行う百貨店にアポを取っていたので、ジャケットを羽織って席を立つ。昼休憩はマネージャーと打ち合わせを兼ねて取る予定だ。
教育課のデスク前を通って出て行こうとすると、館部長と結愛がミーティングしていた。おそらくサロンイベントの打ち合わせだろう。
結愛は俺に気付くことなくメモを取り、部長と議論を交わしている。
「おはようございます!」
いつものように挨拶をしたら、小城さんが生暖かい目で俺を見る。
「おっはよ~。いいね。若いって……」
ふわ~とあくびをしながらもニヤニヤと笑っていて、俺は肩をすくめて頭を下げた。
「二次会長かったんすか」
「ああ……館部長がな……あの人ホント元気だよ」
教育課とはブースが違うので、俺らの話が聞こえているわけでもないのだが、超小声で話す。
「で、東野君はどうだったのよ。浅野ちゃんゲットしたの?」
「ゲットってやめてくださいよ……」
俺はバッグをデスク横に置き、ずっと我慢していたがつい笑ってしまった。それだけで、小城さんは明るい結果に気付いたようだ。
「うわ!なんか腹立つ!」
「すみません。なんか俺ばっかり幸せで……小城さんを差し置いて」
「ムカつくー!俺もそんな恋愛してきてんだよ!今だって形は違っても幸せだわ!」
小城さんの奥様は退職されているが、元BAだった。かわいい一姫二太郎もいて、デスクには奥様とお子さんが写った写真立てが置いてある。
「まぁ、しっかり愛を育んで下さいよ。くれぐれも浮気しないようにね……東野君」
「絶対しませんね。俺は。」
「俺もしてねえよ!」
こういう軽口は日常茶飯事で、実際小城さんが浮気しているのかどうかは知らないが、そんな暇はないのが実情だ。してたら逆にすげえ。
「ま、いいや。二人の結婚式では仲人してやるよ」
「はい。マジで頼むかもしれません」
「お前……ハマってんな……」
小城さんは最後呆れていたが、奥さんとの馴れ初めを思い出したようで、デスクの写真に見入っていた。
ひとしきり働いたら、昼前になっていた。
今度サロンイベントを行う百貨店にアポを取っていたので、ジャケットを羽織って席を立つ。昼休憩はマネージャーと打ち合わせを兼ねて取る予定だ。
教育課のデスク前を通って出て行こうとすると、館部長と結愛がミーティングしていた。おそらくサロンイベントの打ち合わせだろう。
結愛は俺に気付くことなくメモを取り、部長と議論を交わしている。