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17歳の寄り道
第6章 【碧編】タブー
遥は観測会に来るのかな。
前は来るって言っていたけど、今日のミーティングもサボってるし…。

もうデートしないって言ってから、一度もまともに話をしていない。
でもきっと、遥の事を気にしているのは私だけで、遥は私の事など何も考えていないだろう。

それに、私は―――。


部室のドアがガラッと開いた。
村上先生が気だるく部室を覗き入ってきた。パイプ椅子を出して座る。

ミーティングの進行はすべて高田部長。流暢にわかりやすく説明てしてくれるので、とても聞きやすい。

「だいたいの説明は行いました。後は、調理の買い出しの事を…」
と、部長が村上先生に進捗を話し、先生は腕組みをして指示を出す。

「じゃんけんして、負けた人二人決めて。当日集合前に車で○○スーパー連れてくから。献立は決めたの?」

先生がスーパーに連れてってくれるならやりたかったが、じゃんけんはこんな時に限って勝ち進んでしまい、買い出し係にはなれなかった。
献立は王道のカレーに決まった。


部活が終わって、下校することになった。
村上先生は、副部長が取った議事録を読みながら全員に話す。

「さっきのじゃんけんで勝ってた人誰だっけ。ちょっと雑用頼みたいから残ってくれる?」

……私だ。

一緒に帰ろうとしていた美咲ちゃんと別れて、先生の元へ行く。
全員が部室を出て、ふたりきりになると、先生は議事録を長机に置いた。

「元気?」
「うん。何?雑用って」
「ないよ。元気ならいいんだ」

先生は、あれから大人しくなった私を気に掛けてくれていたようだ。

「質問だけど、浅野と何かあった?あいつまた全然来なくなっただろ。1年時からぽつぽつ休む奴だったけど、様子知りたくて」
「何もないよ。浅野君ち家庭訪問するの?」
「一度話はしたいかな。電話にも出ないから。…誰も」

先生の話を聞いていると、私も心配になってきた。

「遥、大丈夫かな……」と呟いたら、村上先生がうーんと考え込む。

「一緒についてきてくれる?話できなくても、安否だけは確認しておきたいんだ」
「いいのかな、私が行っても…」
「白川がいたら、ひょっこり出てくるかもしれない」

遥をおびき寄せるエサのような扱いだが。
手始めに、帰りに先生の車で遥の家まで寄る事になった。
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