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17歳の寄り道
第6章 【碧編】タブー
ピンポーン…

何度かインターホンを押したが、誰も出てこない。
もう帰ろうとした所で、ガチャ、とドアが開く。


「……碧?……村上?」

ドアの隙間から遥の顔が見え、私と村上先生は玄関まで走り寄る。

「浅野、お前何してるんだ、学校休んで」

村上先生が私を追い抜かし、遥に駆け寄るが、他に誰かがいるのが見えてしまった。
ドアの隙間の向こうに、確かに結愛ちゃんがいて、走り寄る足が止まる。


見てはならないものを見てしまった。
忘れていたはずの嫉妬に再び火がつく。

その日の結愛ちゃんは、制服ではなく、ずっと家で過ごしているような、薄着の服装だった。

ずっと、二人で…いるのか。
あんな格好で。
二人で家でしている事なんて、決まっている。

私は、もう遥の家には近づけなくて、一人で村上先生の車に戻った。


少し経つと、村上先生が戻ってきた。
先生にも結愛ちゃんの姿は見えたのだろう。私には何も話さない。
掛ける声が見つからないのかもしれない。

途方にくれたような気持ちでいたが、私もそれは先生には見せない。

「浅野、明日から来るって言ってたよ。巻き込んですまなかった」

先生が巻き込んだ事を謝っているのではない事ぐらい、分かっていた。

「よかったですね」

落ち込む姿を見せたくなかった。運転席に顔を傾け微笑んでから、進む道路の先を見ると、先生は私の家に向かってくれている。

「………村上先生の家に行きたいな」
「何しに来るの」

全く動揺を見せずにハンドルを握る先生。私がそう言い出すのをわかっていたかのようだった。

「この前の約束。忘れてないよね、先生…」

私がしたい時に、受け入れてくれるんだよね?

「本気?」

頷いたら、先生は車線を変更し、車は隣の市に繋がる道を走り出した。

後悔なんてしないよ。自分が望んでいることだ。
遥と結愛ちゃんが一緒にいただけで、不安になるなんて。
自分の本心を思い知らされたようで嫌だった。
あんなやつ、好きじゃない。そう思えば思うほど悲しさが増した。


先生の家は一戸建てだった。

「入って、早く」
先生の手が、私の背を押した。

ここで、別れた奥さんと生活していたのかな…
そう思うと、家に上がるのを躊躇したが、「帰る?」と言われ、むきになって靴を脱いだ。

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