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第3章 発熱中





ウチにはあいにく、市販薬は置いていない。

私が薬にアレルギーがあるから。

それもあり、小さい頃は空気の良いこの家に長い休みになると来ていた。

ヒビキは荒い息をしているが、起きる気配はない。

今のうちに少し遠いが、薬局に行こうかとベットの側から腰を浮かす。



ガシッ


腰を浮かす気配を感じたヒビキが私の手首を掴む。

掌から普段より熱い熱が伝わる。


「どこに行く」

「ウチ薬置いていないからちょっと買いに行こうかと」

「いらん、寝てれば善くなる
傍にいろ」



熱を出しても俺様かよ。
と、思いもしたがジッちゃんと同じ事言っているので、そのままにする事にする。



「わかった、辛い時は言って
邪魔じゃなかったらココで仕事するけど良い?」

「かまわない」



って、ココ私んちですがと自分にツッコミを入れ、熱で潤んだ瞳で傍にいろなんて言われちゃったら、いつもの無態な事はどうでも良くなっちゃって萌える私ってかなりヒビキにハマってる。

...かも。




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