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第3章 発熱中





モソモソ。



胸の周辺に違和感を覚え、テーブルで寝てしまった事を思い出した。

ベットに移動しようとうつ伏せから躰を起こそうと、した時に既にベットで寝ている事に気づいた。

背中に感じる体温。
後ろから絡まる腕、ついでに掌は胸を包むように、微妙な力加減で懈たっている。

掌から伝わる体温が、昨日と変わっている。

治癒力ハンパねー。

首筋に当たる荒い息は、含まれている熱の質が違う。

言うならば、昨日の熱は守り今日の熱は攻め。


うん。
上手いな。


と、独り納得していたら後ろから何やら、物騒な独り言が聞こえてきた。



「っべぇ、躰がスッキリしたら、コッチもスッキリさせてぇ...でも、タミ寝てるし突っ込んだら、怒るだろうし...」



いや、怒るより道徳的に考えよう。
倫理を考えよう。

道徳と倫理の違いを述べよ。
と、言われても答えられるかは別として。

これは貞操の危機と、寝たふりを決め込んだは良いが、またまた、脳内独り言が駄々漏れで、美味しくヒビキの溜まった悪玉菌を膜越しに注ぎ込まれたのは言うまでもない。




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