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恋はいつでも平行線【完結】
第28章 *二十八*
     *

 ぺちぺち、と頬を軽く叩かれて、わたしは目が覚めた。
 あれ、わたし、いつの間に寝ちゃった?
 と思ったら、目の前に、臣哉の顔があった。

 とそこで、今までのことを瞬時に思い出して、起きようとして身体を動かして、手足を縛られていることに気がついた。

「ちょ、な、臣哉! なんで縛ってるのよ!」

 今のわたしは右手首、左手首、右足首、左足首と別々に紐か何かで引っ張られるように寝台らしき上に縛り付けられていた。
 いわゆるこれ、大の字になってるってこと?

 しかも周りを見ると、真っ暗で、ここはどこ?
 臣哉は寝台の足下に立っているようだ。
 そういえばさっき、黒い影になってたけど、あれはなんだったの?
 聞きたいことがたくさんあったけれど、臣哉は不機嫌な表情をわたしに向けてきた。

「ようやく起きた」

 そんなこと言われても、知らないわよ!
 むっとした表情を返すと、臣哉は寝台に乗り上げてきて、わたしの上に覆い被さってきた。

「今おまえ、どんだけえっろい格好してるのか、わかってるのか?」
「知らないわよ、そんなこと。それより! なんで縛ってるのよ、解きなさいよ!」
「やーだね。オレ、気の強い女をこうやってベッドに縛り付けて、あんあん言わせたかったんだよね」

 なにこのドエロい発言。

「柚希ってほんっと、エロいよな。触ってないのに、もう乳首尖らせてるし、濡れ濡れだし」
「────っ!」

 臣哉はそう言うと、わたしの右側の胸の頂を指先で弾いた。

「んぁあっ!」
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