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恋はいつでも平行線【完結】
第17章 *十七*
*
田んぼの間の、整備はされている一本道を通り、歩いて五分と掛からず、地区の一番奥にたどり着いた。
ここがこの地区を牛耳る(としか言いようがない)、神田家の本家だ。
予告もなく実家に戻ったら、玄関には仁王立ちの母と姉──だけならともかく、滅多に表に出てこない祖母までいた。
たぶんだけど、伯父さんから連絡が行って、こんなど田舎に来る電車なんて数が少ないから、到着時間を計算して、わたしを待ち構えていたのが分かった。
スマホをあえて置いてきたため、ここまで来る間、電車の中で暇で、この状況は想定していたけれど、まさか奥院に篭もっている祖母まで出てくるとは思わなかった。
これは相当、怒っていて、お説教朝までコースかも。
顔が判別する近くまで寄らなくても、三人から怒りのオーラを感じてしまい、回れ右して帰ろうとしたって、わたしに罪はない……と思う。
想定されていたけれど、まさか祖母まで出てくるなんて……。
選択を間違った?
でも、ここしか宛てがなかったのだから仕方がないじゃない。
すでに日が暮れていて、本日の電車がすでに終わっているのは知ってるけれど、これはマズイと戻ることにした。
「柚希、待ちなさい!」
母の声がしたけれど、そこで止まるわけにはいかない。
追いつかれる前に走って逃げようと走り始めたのだけど……。
「雪っ!」
神田家への道は、先ほども説明したとおり、一本道だ。
そして、神田家の敷地手前までは田んぼだけど、一歩、神田家の敷地に入れば、うっそうと茂る木が生えている。
これがまだ、田んぼの一本道にいたのならよかったのだけど、そこからだと、神田家の玄関は見えない。
だから仕方がなく敷地に入ったのだけど、そうすると、見通しも悪いし、こちらに色々と不利だ。
田んぼの間の、整備はされている一本道を通り、歩いて五分と掛からず、地区の一番奥にたどり着いた。
ここがこの地区を牛耳る(としか言いようがない)、神田家の本家だ。
予告もなく実家に戻ったら、玄関には仁王立ちの母と姉──だけならともかく、滅多に表に出てこない祖母までいた。
たぶんだけど、伯父さんから連絡が行って、こんなど田舎に来る電車なんて数が少ないから、到着時間を計算して、わたしを待ち構えていたのが分かった。
スマホをあえて置いてきたため、ここまで来る間、電車の中で暇で、この状況は想定していたけれど、まさか奥院に篭もっている祖母まで出てくるとは思わなかった。
これは相当、怒っていて、お説教朝までコースかも。
顔が判別する近くまで寄らなくても、三人から怒りのオーラを感じてしまい、回れ右して帰ろうとしたって、わたしに罪はない……と思う。
想定されていたけれど、まさか祖母まで出てくるなんて……。
選択を間違った?
でも、ここしか宛てがなかったのだから仕方がないじゃない。
すでに日が暮れていて、本日の電車がすでに終わっているのは知ってるけれど、これはマズイと戻ることにした。
「柚希、待ちなさい!」
母の声がしたけれど、そこで止まるわけにはいかない。
追いつかれる前に走って逃げようと走り始めたのだけど……。
「雪っ!」
神田家への道は、先ほども説明したとおり、一本道だ。
そして、神田家の敷地手前までは田んぼだけど、一歩、神田家の敷地に入れば、うっそうと茂る木が生えている。
これがまだ、田んぼの一本道にいたのならよかったのだけど、そこからだと、神田家の玄関は見えない。
だから仕方がなく敷地に入ったのだけど、そうすると、見通しも悪いし、こちらに色々と不利だ。