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喰われる人妻 菜穂
第8章 喰われる人妻 菜穂(8)
「おや?奥さんその表情は、もしかして図星ですか?」
「……えっ!?」
自分達の性生活について少し考え込んでしまっていた菜穂は、そう声を掛けられてハッとして我に返った。
「ハハッ、そうですかぁ、やはりどこの夫婦も同じようなもんですねぇ。小溝君の場合は前の会社でも忙しく働いていたようだし、まぁある意味仕方ないですな。しかし、それだと奥さんは可哀想だなぁ。」
「そうだよなぁ、こんな美人に家事と子育てだけさせてほったらかしにしておくなんて、実に勿体無い。」
「い、いえ私は……あの……」
「まぁもし私の妻が奥さんのような美人だったら、そんな風にはしないがね。逆に毎日でもこちらからお願いしたいくらいだよ、ハハハッ!」
「ハハッ、私もこれだけの美人さんなら、例え腰痛を抱えていたとしても頑張りたくなるでしょうね。小溝君は本当に勿体無い事をしているよ。その辺りも今度しっかり説教せねばならんですね。」
エスカレートしていく男達のセクハラ発言に、菜穂は怒る事もできず、ただ顔を赤くしながら耐える事しかできなかった。
こんな宴会早く終わってほしいと願いながら、時間が経つのを待っていた。
この宴会さえ終われば、明日は帰るだけなのだからと。
しかし菜穂のその考えは甘かった。
宴会が終わっても、まだ夜は続く。菜穂にとっての本当の困難は、ここからだったのだ。