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喰われる人妻 菜穂
第12章 喰われる人妻 菜穂(12)

「では奥さん、最近セックスをしたのはいつですか?」


「ど、どうしてそんな事まで……」


「これも遊びの一つですよ。私はプロセスも楽しみたいタイプでね、分かるでしょう?ただヤルだけじゃ詰まらないですし、私は満足できない。さあ答えてください、正直にね。」


天野を満足させないと、本採用はない。

夫婦の性生活について話すのは嫌で仕方なかったが、答えない訳にはいかなかった。

でもその質問は、菜穂にとって答え辛いものだった。

何せ菜穂と智明は2年以上もセックスをしていないのだから。


「正直にですよ、奥さん。」


「正直に……ですか……?」


「そうです、教えてください。」


「……えっと……あの……年前……くらいです……」


「ん?聞こえないですよ。」


「あの……に、2年前くらい……」


別に嘘をついても良かったのかもしれない。嘘を言ったところでそれが嘘だとバレる訳がないのだから。

でもそこまで頭が回らなかった。

表情こそ笑っているものの、未だに天野の態度には独特の威圧感がある。その威圧感が菜穂に思考する余裕を無くさせていた。

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