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喰われる人妻 菜穂
第2章 喰われる人妻 菜穂(2)
それからしばらくして、智明と菜穂が付き合っているという話を人伝で聞いて、近藤は驚いた。
菜穂と智明が……?馬鹿な。
どうやらとある会社関係のパーティーで知り合ったらしい。
そして付き合い初めて1年半後に、智明と菜穂は結婚。
近藤があんなに口説くのに苦労していた菜穂を、智明はあっさりと奪っていったのだ。
しかし近藤も大人の男だ。みっともない所は見せられなかった。
近藤は2人の前で笑顔を見せ、祝福した。
「智明、やられたよ、本当は俺も菜穂ちゃんを狙ってたんだけどな。ハハッ冗談だよ、昔の事だ。おめでとう!俺も嬉しいよ、2人が一緒になってくれて。菜穂ちゃんを幸せにしてやれよ。」
でも内心は穏やかではなかった。
社内でも多くの祝福を受けて笑顔を見せていた智明を、近藤は隅から睨みつけていた。
これ以上ない程の屈辱感を、その時近藤は味わっていたのだ。