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喰われる人妻 菜穂
第30章 喰われる人妻 菜穂(30)
その後、駐車場で幹事の近藤が挨拶を終えると、そこで社員達は解散となった。
そして天野は再び智明と菜穂の方に来て声を掛けてきた。
「奥さん、今回の旅行は貴女のお陰で本当に楽しかった。」
「……は、はい……」
「それと小溝君、近い内に君に良い報告ができると思う。期待して待っていてくれたまえ。」
「え、あ、はい!ありがとうございます!」
「君は奥さんにもっと感謝した方がいいぞ。君の奥さんは本当に素晴らしい、他の幹部の皆さんにも非常に好印象だった。おそらく人事部長としての私の意見にも、皆さん頷いてくれると思う。」
「そ、そうですか。」
「という訳だから、これからも我が社のために頑張ってくれたまえよ。」
「はい!一生懸命頑張ります!」
「ハハッ、その意気だよ小溝君。……では奥さん、また。」
天野は最後に意味深な言葉を菜穂に掛けると、智明が深々と頭を下げる中、ご機嫌な様子で帰っていった。