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早熟した果実たち
第4章 ー愛莉(12)拓真(12)ー
ニャーッ…ニャーッ…
「ん?猫?」
ガタンッ…ゴゾッ…
拓真くんは、壊れかかった引き戸を開けて、中からダンボール箱を引きずってきた。
「よいしょっ。」
拓真くんが、箱を開けて、中から1匹の茶色の子猫を出した。
(私)「触ってもいい?」
「そぉっとだぞ。」
おそるおそる手を差し出すと、子猫は、私の手を舐めだした。
(私)「あはっ。なんか、くすぐったい。」
拓真くんは、そっと子猫を抱いて、体育館の倉庫へ歩いていった。