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兄と妹の暑い夏
第6章 花凜、決意を固める
 俊次の言葉にも熱が入ってきた。

「本気なのか、花凜?」

「うん、お兄ちゃんに嘘なんかつかないよ。今日は久々に2人でお出かけできて嬉しかった。水着だって、お兄ちゃんに選んでもらわないと意味がないから。お兄ちゃんが好きなのを着たいもん」

「花凜、俺もだ」

「え?」

 予想外の一言に花凜は立ち止まる。

 俊次は真っ直ぐ花凜の眼を見て言った。

「ずっとお前の事だけが好きだった。そしてこれからもきっと」

「嘘……」

 花凜はすぐには信じられない。

 こんな嬉しい言葉、幸せな言葉が返ってくるだなんて一瞬たりとも予期していなかった。

 今この瞬間を含めて、今日一日が全て夢だったんじゃないかと思い始める花凜。



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