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虹の彼方で
第20章 内緒の計画
はっとして、爪楊枝をテーブルへ置くと、慌てて玄関まで急ぐ。

サプライズだから、3人には、着替えてから部屋に入ってもらいたくて。
 
「ご飯できてる?」なんて、ひょいっと顔を出さないように、

スムーズに2階へ誘導するのが、私の役目。



玄関には、案の定、翼と春樹君、夏樹君の3人が揃ってた。



「おかえり」

自然な笑顔を心がけながら、とにかく明るい声で玄関へ行くと、

翼が嬉しそうに笑みを深めて「めしー」と強請ってくる。

うい奴めー。

よしよし、2階へ行くのじゃ!

けれど、私が"早く着替えて…"と、言うより早く、夏樹君が微かに首を傾げた。

「美咲さん、珍しいですね。出迎えてくれるなんて」

うっ……

流石、冷静沈着を絵に描いたような美青年……!

でも、こうなることは私も(正確にはジョニーさんが)予想済。

「3人を待ってたら、お腹減っちゃったの! 早く着替えてきて? で、ご飯たべよ!」

満面の笑みで「ね?」と念押し。

念押しについては、『美咲ちゃんが念押しして笑ってみせれば、あの3人は必ず言うことを聞きます』という、ジョニーさんの謎の根拠のせいなのだけど…、ほんとに?

不思議な根拠に若干の不安はあったけど、どうかなーと3人を見ていたら、

翼は、挙動不審に顔を反らしたかと思ったら慌ててカバンを担ぎ直して、

春樹君は、一瞬動きが止まってから、素早く靴を脱ぐとズカズカと階段を上っていき、

夏樹君は、「そ、うですか…」と滅多になく言葉を噛みそうになりながら、瞳を瞬かせて私に笑い返してくれて。

んー?

どうなのかな?

うまくいったのか良く分からなかったけど、

「すぐ降りるから」「着替えてきます」と、春樹君に続いて急いで2階へ上がる2人を見送ったら、目的は達成できてたみたいだから、ひとまずOK、と溜息。



急いでリビングに戻り、待ってた3人に、親指を立てて笑って見せる。

マサさんが同じポーズを返してくれる。

ジョニーさんは微笑んで頷いてくれて。

タクミは興味なさそうにソファに腰を降ろしたけど、口元は笑ってた。



よーし、下準備は完了♪



「美咲」



マサさんの声に振り返ると、何か投げられたから慌てて両手でキャッチする。



あ、そうだ。これ持たなきゃね♪



よし、下準備、今度こそ完了♪


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