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虹の彼方で
第4章 ディナータイム
「さて、だ。明日以降の美咲の件、お前ら、どう考えてる?」
「明日?」
思った通り、タクミって人が噛み付いてくる。
「そりゃ、そうなるだろ。今夜はココに泊めるしかない」
「俺は反対だけど?」
「あぁ、分かってる」
「意見が割れたら多数決、じゃねーのかよ」
「するか? お前以外は、美咲の宿泊に1票になるぞ」
「……ちっ、まじかよ」
食事中に舌打ちとか、……怖いー。
思わず俯いて、目をギュッと瞑る。
胸がドキドキいってて、敵意を向けられるって、こんなに怖いのかって思った。
「お前ら、よくまぁ、この家に女を泊めようとか思えるよな」
めんどくせーわ、と言いながら金髪男が椅子を引く(音がした)。
そっと目を開けると、重ねた皿を持った金髪が、シンクへ向かっているところだった。
ガチャッと荒い音をたてて皿を片付けて、戻ってきた男が私を軽蔑混じりに見やる。
「俺は、割りと3:3になると思ってたんだけどねー。俺だけじゃなく、双子が"追い出すべき"に入れると思ってたし?」
金髪男は、椅子を戻しながら双子くんに目を向けた。
彼らはちらりと視線を交わすだけで、何も言わずに曖昧に微笑むだけだけど…。
私と目があった瞬間、双子くんの一人が、ちょっと冷たく笑ったように見えて、ドキッとした。
……そう、なのかな。
この人達も、私が、いや、なの?