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虹の彼方で
第11章 日曜の夜

「ジョ、ジョニーさんって……」

「なに?」

「ジョニーさんって、ホスト、とかじゃない、ですよね?」

「え?」

思わず聞いてから、なんて間抜けな質問だろうと思ったけど、時すでに遅し!

わー、英語で「覆水盆に返らず」ってなんだっけ?

ウォーターなのは覚えてるよ!

ウォーター! ウォーター!

「や、違うんです。……その、会話が、しやすいっていうか。あの……、女子にモテそうだなっていうか」

「…‥…‥あ、っはははは!」

キョトンとしてたジョニーさん、私のたどたどしい言い訳に目を瞬かせると、ふわっと優しく微笑んでくる。

あー、それ凶器です。

女子が倒れるから、アカンです。

「僕ね、妹がいるんだ。今年で、中2だったかな」

「いも、うと……?」

「これがさ、子供の頃からおしゃまな子で。しっかりしてて、女の子っていうより女なんだよね。で、彼女に凄い指導を受けたんだよ。女の子の変化には、すぐ気づくようにしなさい、とか。部屋に入る時はノック必須、とかね」

妹さんを思い出してるんだろうな。

ジョニーさんの声が甘く柔らかくなる。

でも、妹さん……、あなたのお兄ちゃん、あなたの仕込みのせいで、末恐ろしい女子キラーになっちゃってるけど、良いの?
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