この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
篠突く - 禁断の果実 -
第3章 本編三話 悪事千里を走る
「姉さん! やめろ!」

 私は豚達に向かってブレザーを脱ぎ捨てた。
 視界の端でひとり、愛しい弟だけが顔を歪めている。――……ごめんね、孝哉。

「姉さん……お願いだ……お願いだから、バカな真似は……」
「……孝哉、あんたは教室に帰りなさい。お姉ちゃんの惨めな姿なんて、見たくないでしょう」

 後ろのロッカーの上で胡坐をかく河内と向き合うように、私は教卓の上に座った。眼下の豚の集団が、「オオオオオオオオ!」と勝鬨のような鳴き声を上げる。
 孝哉は俯いて唇を噛み締めた。――姉を守れない無力な自分が、情けない。

「……孝哉。私なら大丈夫だから」
「大丈夫なもんか! 姉さんはいつもそうやって……」

 嘆く孝哉を見て、私は深く溜め息を吐いた。もう少し豚達を焦らしていたかったのだが、これ以上孝哉の悲しむ顔を見るのは嫌だった。最終兵器を持ち出すべく、私は彼に「おいで」と手招きしてその耳元で囁いた。
/82ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ